日々多くの患者を診察する開業医の切実な投稿が話題だ。
「なぜ受診の予約の電話を、本人ではなく配偶者がしてくるのか?症状を聞くと『主人に聞いてかけ直します』。本当に時間の無駄だから、受診希望者本人が電話してください。奥様に頼んでる世の旦那様方。あなた自身が電話してください」
X(旧Twitter)にそう投稿したのは、消化器の専門医、珈琲医(@coffee_surgeon)さん。先生によると、「街の小さなクリニックには、できるだけ『患者本人』から電話をかけてほしい」という。
8万以上のいいねがついたポストに続けて先生は、「『主人は仕事中だから電話できない』という理由がほとんどです。つまりそこにご主人はいないのです」と、投稿。肝心の「患者本人」が不在のまま、<代理人↔︎受付事務↔︎医師>の伝言ゲームのような通話が延々と続くのだという。
かけようと思えば自分で電話できるオトナなのに…
さらに珈琲医先生は、「小児、認知症のある方、精神疾患のある方などの代理は当てはまりませんので、念のため」「『具合が悪くて電話もできない(できるけどとてもしんどい)』『喉がやられて声が出ない』といったケースの話ではございません」と、投稿。
受診を希望する人物は成人であり、高齢で耳が遠い/障害などで話せない/電話恐怖症といった「やむを得ない事情」があるわけではなく、自身で通話ができる状態であるにも関わらず、配偶者や親に電話をかけさせるという。
(※ただし、「紹介状」が必要な大学病院などの大きな病院の予約を取る際は、電話口で症状などの詳細を伝える必要がないため、代理人による予約でも可能です)
珈琲医先生の一連のポストに対して、医療関係者だけでなく、さまざまな業種の方々からも「あるある」の声が殺到した。
「自分で連絡した方が早くない?」
「どんだけ甘えてんだよって話…」
「いつも頼んでるからですね。『これやっといて』の指示だけマン」
「以前病院に電話した時、『ご本人ですか?』と聞かれ、小児科でもないのに本人以外に誰がいるんだよと思いましたが、いるんですね」
「『子どもが病気です!』『何歳のお子さんですか?(PCカタカタ…今日の小児科発熱外来の枠残ってたかな?)』『38歳の息子です!』『(自分で電話しろ)』」
「薬局でも本人が来ないケース多いですよ。自分の薬なんだから本人が来いと言いたくなります。せめてどんな話を診察時にされたのか代理人に伝えておいてほしいです」
「駅員ですが、若いカップルとかが何か聞きに来る時も、9割が彼女さん。女性が聞いた方が丁寧に教えてくれそうとか思ってるんかもしれませんけど、こっちはヘタレな男やなぁ、としか思ってないですよw」
「病院だけじゃなく、他でも同じことが起こってます。肝心の子は説明を聞いてなくて、親が聞いてそれを子どもに伝える。店員の目の前で。私は、お前に話してる。なお、子どもは小さい子ではなく、大きいお友だちです」
「職場でも上司に、『アポ取って!』と言われて代理で連絡するけど、先方の都合が悪い場合また上司に日程を確認…って流れになるから『自分で連絡した方が早くない?』って思うのよね。私が秘書ならいいけどそうじゃない。自分でやれよ」
珈琲医先生によると、自分で電話をかけてこない患者のほとんどが、「30代から50代の男性」だという。配偶者や親に連絡を頼んでしまう人にこそ知ってほしい、「患者本人から病院に電話をかけてほしい理由」について、珈琲医先生に話を聞いた。