「ちょっと大きいのですが大丈夫ですか?」
2020年6月、飼い主のX(旧Twitter)ユーザー・orangelatteさん(@Orangelatte25)が目にした里親募集をきっかけにお迎えしたのは、ブリティッシュショートヘアの男の子で当時3歳だった「もち」ちゃん。
飼い主さん家族は、猫と暮らした経験があり、飼育環境も整っていたため、スムーズにお迎えすることが決まりました。おうちにやって来たもちちゃんは「想像以上に大きくて驚いたのを覚えています(笑)」と飼い主さんは懐かしく振り返っています。
もちちゃんと家族との新しい日常
おうちにやって来たもちちゃんは、すぐに新しい環境に慣れてくれたそうです。
「お迎え当日からスリスリしてくるほど、物怖じせずフレンドリーな子でした」
先住猫のムックちゃんはとても臆病で、もちちゃんとは対照的な性格でした。お迎え直後にふたりが顔を合わせた際には、お互いにシャーシャーと鳴いて威嚇し合ったこともあったそうです。
「意外にもムックがすぐに歩み寄ってくれたのです。それからは、ふたりはすっかり打ち解けました」
もちちゃんとムックちゃんが仲良くなったことで、家族の中に新しい調和が生まれました。
人間観察に長けているもちちゃん
もちちゃんはおおらかで賢く、争いを好みません。
「おやつやおもちゃを横取りされても『まあ、いいか』と身を引くのです。群れるのを好まず、猫らしい猫だなと思います」
一方で、もちちゃんは人間の行動をよく観察しており、飼い主さんが寝坊をしていつもより朝ごはんが遅れたときは机の上にあるボールペンやパソコンのマウスを落としてアピール! 部屋から追い出されたくないときは飼い主さんの手が届きにくい位置に移動したり、抗議したいときは玄関で粗相をすることもあるそうです。
「飼い主の忍耐力と知能が試されているように感じます(笑)」
飼い主さんと二人三脚で治療に励む日々、もちちゃんへ願うことは
もちちゃんは、2024年12月22日で7歳になります。
お迎え直後の健診で、肥大型心筋症と診断されて以来、毎日の服薬が欠かせません。そのため飼い主さんは、体重管理や心臓への負担を減らすための配慮を続けています。
「もちは、家庭がにぎやかになるきっかけを作ってくれました。SNSに猫たちの様子を投稿するようになったのも、このころから。獣医さんからは『後悔のないように進めていきましょう』と言っていただき、健康管理に努めています。これからも体調に気をつけながら長生きしてほしいです」
もちちゃんが見せる賢さや穏やかな姿は、家族の心を優しくつなぎます。これからもその存在が新しい幸せを運んでくれることでしょう。