「誰もこない...」薬師寺で国宝や貴重な壁画を特別公開中→激混みのはずが、まさか…「え、まじ!?行きたい!」

東寺 月子 東寺 月子

「誰もこない...。薬師寺の慈恩殿特別公開中です…特別公開中です…。」という一言と共に投稿されたのは、神々しい壁画を前に、ぽつんと座るお坊さんの後ろ姿の写真。

高次喜勝さん(@takatsugikishou)がX(Twitter)に投稿したこの哀愁漂うポストが話題を集めました。

「慈恩殿がこんなすごいことになってるの知らなかった」
「え、まじ!?行きたい!」
「是非ともお伺いしたいけど、遠すぎる...」
「はぁ…なんて勿体無い」
「どこでもドアがあれば」

投稿には「行きたい」と言う人のコメントがあふれ、4.1万ものいいねがつく状況なのに、なにゆえ会場は無人!? 

奈良の薬師寺といえば法話の面白さでも有名で、筆者もわざわざ何度も聞きに伺ったことがあります。それだけに、「え!? こんな貴重な特別公開イベント知らないぞ」と慌ててスケジュールを確認。

障壁画の特別公開は9月24日まで この貴重な機会、見逃さないで!

現在、超穴場状態の特別公開について、投稿された高次さんに伺うと「この障壁画は、薬師寺国宝東塔大修理落慶を記念して薬師寺慈恩殿に奉納されたもの。元内閣総理大臣の細川護熙氏によって『東と西の融合』と題して描かれ、場面数66面(113枚)、合計総長157.72mの圧巻の大障壁画です。それを今、特別に公開しておりまして……」とのこと。

こんなにゆっくり見られるなら、ぜひ見に行ってみたい。しかも、「大障壁画がある慈恩殿は、大阪・谷町にある長久寺の本堂を昭和30年代に薬師寺へ移築したものなんです。この長久寺の本堂は、かつて淀君が大坂城の余材で造らせたと伝わっております。大坂城は夏の陣などで失われているので、もしかしたら、豊臣大坂城の名残りは薬師寺にあるのかも…」と高次さんが教えてくださるように、歴史好きにもたまらない建築なのです!

実は特別公開はほかにも多数!今こそ奈良・薬師寺へ

さらに高次さんにお話をお伺いすると、「実はいま、薬師寺は訪れるのに絶好の期間なのです。12年の歳月をかけ行われてきた【国宝・東塔大修理】が完了し、東塔の落慶記念として令和6年1月15日まで、国宝・東塔初層内ならびに西塔初層内、中村晋也作『釈迦八相像(東塔因相・西塔果相)』を一般公開中なんです」。

「特に東塔、西塔の初層内部に入れる、またとないチャンスなので、ぜひ皆さんに来ていただきたい」とのこと。東塔、西塔の初層内部に一般の人が入れる機会は、滅多にないことなのだそう。そんな貴重なチャンス、障壁画の特別公開に間に合わなくとも、こちらはぜひ訪れたいものです。

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