昭和から平成への改元で一躍注目を集めた岐阜県関市の平成(へなり)地区を舞台に、間もなく終わりを迎える平成の空気を缶詰にして商品化するというプロジェクトが進んでいる。22日には同地区にある元号橋で「平成最後の空気」を採取する公開作業が行われ、近くの「道の駅平成」で先行販売を始める。
平成地区は1989年の改元時、元号と同じ漢字を使う全国で唯一の地名として脚光を浴び、全国からマスコミや観光客が押し寄せた。この「平成フィーバー」はやがて落ち着いたが、天皇陛下の生前退位による改元が決まると、再び注目が集まるように。道の駅平成など、地区を訪れる人は昨年秋ごろからどんどん増え、新元号の発表を間近に控えた3月ごろからはほとんどお祭り騒ぎのような状況が続いているという。
ここに目をつけたのが、ユニークなグッズの企画・制作で知られる大阪の「ヘソプロダクション」社だ。かねてから「平成の締めくくりにふさわしいモノづくり」を模索していた同社は、平成の空気を採取して販売することを考案。空気の採取場所として、平成という時代と共に邁進してきた平成地区を選んだ。