「平成の空気」よ、缶詰としていつまでも… 岐阜県の平成地区で採取・封入作業

黒川 裕生 黒川 裕生
平成の空気を缶詰にする地元の人たち
平成の空気を缶詰にする地元の人たち

 平成の空気を缶に閉じ込めて、元号が変わってもいつまでも手元に…。

 元号と同じ漢字の地名として知られる岐阜県関市の平成(へなり)地区で22日、「平成の空気」を採取して缶に詰める作業があった。昭和から平成への改元時には、多くのマスコミや観光客が押し寄せ、「平成フィーバー」に沸いた小さな集落。令和への改元を前に、空気と一緒に思い出と平成への尽きせぬ感謝たっぷり詰め込み…、そして売る!!!

 企画したのは、忖度まんじゅうをはじめアイデア満載のオリジナル商品で知られるヘソプロダクション(大阪)。平成の締めくくりにふさわしい展開を考える中で空気の缶詰を思いつき、その採取場所として、元号と共に歩んできた平成地区に白羽の矢を立てた。

 この日の缶詰め作業は、改元を機に造成された「元号橋」で行われた。地元の人たち10人ほどが、平成を代表して空気を採取。令和時代にも良いご縁があるよう祈りを込めて、平成の5円玉と一緒に密封していった。完成した「平成の空気缶」は、近くの「道の駅平成」で早速販売をスタート。物珍しさからか、訪れた人たちが喜んで手に取り、次々と売れていったという。作業は23日以降もしばらく続け、600個を目標に制作。今後の反響次第ではさらなる“増産”も視野に入れる。

 企画に携わる関市の職員、西部英利さんは「平成は終わるが、247番目の元号として永遠に残る。後年、平成と共に終わったまち、などと言われないように令和の時代にもまちづくりをしっかり進めていきたい」と力を込める。

 「平成の空気缶」は同道の駅で販売するほか、近日中に特設サイトでも買えるようになる予定。税込み1080円。(まいどなニュース・黒川裕生)

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