橋の通行中に緊急事態!トラクターの農機具が道を塞ぐ 郊外ドライブで遭遇した大型落下物トラブル…覚えておきたい「道路緊急ダイヤル」#9910

長澤 芳子 長澤 芳子

自動車を運転中、道路上に落下物を見つけた場合はどう対応するべきなのでしょうか。2024年5月ごろ、実際に運転中に想像できないような大型落下物に遭遇した、Aさんの体験談を聞きました。

──かなり大きな落下物に遭遇したとのことですが、どのような状況だったのですか?

休日に家族を車に乗せて、郊外へ出かけた時でした。道路はときどき対向車とすれ違うくらいで交通量も少なく、のどかな田舎道です。

自分の車の前に、荷台に大きな農業用トラクターを乗せたトラックが走っていました。トラクターが少し大きすぎるようで、後部にある畑の土を攪拌する部分が、荷台からはみ出ていました。ただ、見たところトラクターはしっかり固定されているし、私もそれほど気にしていませんでした。

しかし、長さが20mくらいある橋を渡り始めたとき、段差があったらしくトラックが一度弾みました。その衝撃でフワッと荷台のトラクターの農機具部分が浮いたように見え、次の瞬間には農機具がトラクターから外れて、道路を塞ぐようにドンッと橋の上に落ちたのです。

──トラクターの農機具の部分だけ取れてしまったということですか?

そうですね。多分、上から差し込んで固定するタイプだったんだと思います。でも、固定されていなかったらしく、段差で弾んだときに抜けて落ちたようです。道を塞がれたので、急ブレーキで車を止めました。トラックは農機具部分を落としたまま走り続けていたので、クラクションを思い切り鳴らして知らせました。

   ◇  ◇

Aさんは、車間距離があったため、大型落下物に衝突することを避けられたと語っています。このような道路の落下物に遭遇した場合どのような対応が必要なのか、国土交通省道路局の国道・技術課の担当者に聞きました。

──運転手が落下物に気づかずに、走り去ってしまった場合や、落下物で通れない場合はどうすればよいのでしょうか?

道路への落下物を発見した場合は、道路緊急ダイヤル #9910(24時間受付・無料)等により道路管理者へ連絡をお願いします。

──道路の落下物は、どのような物が多いですか?

直轄国道における道路への落下物は、プラスチック・布・ビニール類、木材類、金属類が多い状況です。

   ◇   ◇

国土交通省の2022(令和4)年のデータによると、道路の落下物はプラスチックやビニールなどが17%、続いてロードキル(車両による動物の轢死)が12%とのことでした。道路の落下物として動物の死骸が多いことは悲しい事実といえます。ロードキルは、タヌキが最も多く28%、猫や犬が29%、鳥類11%、シカ8%でした。

また、国土交通省の道路緊急ダイヤル#9910は、落下物のほか「道路の穴ぼこ」や「汚れ」「路肩の崩壊」など道路の異常を発見した場合にも対応する連絡先とのことです。

道路の落下物は、軽く柔らかいビニールシートのようなものでも、風で飛んで車のフロントガラスを遮ったりする可能性があり危険だといえます。道路に落下物を見つけた場合や道路の落下物で困った場合には、道路緊急ダイヤル#9910と覚えておくと安心です。

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