【ヤリスVSスイフト】取り回しの良いコンパクトカー徹底比較!あなたならどちらを選ぶ?

村田 創(norico by ガリバー) 村田 創(norico by ガリバー)

4代目ヤリスのハイブリッドシステムは圧巻の燃費性能

▽燃費比較

・4代目ヤリスの評価は5.0
・5代目スイフトの評価は4.0

4代目トヨタ ヤリスと、5代目スズキ スイフトの燃費は以下の通りだ(双方WLTCモード以下)。

・4代目ヤリスハイブリッド(2WD):35.4~36.0km/L
・4代目ヤリスハイブリッド(4WD):30.2km/L

・5代目スイフトマイルドハイブリッド(2WD):24.5~25.4km/L
・5代目スイフトマイルドハイブリッド(4WD):22.7km/L

4代目ヤリスがエンジンとモーターを効率良く利用するパラレル式ハイブリッドシステムを搭載している。燃費性能が大幅に向上するものの、新車価格もガソリン車に対して大幅にアップしてしまう。

対する5代目スイフトはエンジンが主役で必要な時にモーターがアシストするマイルドハイブリッドシステムを採用した。メリットは、コストが安いため新車価格も安価になる点にある。ただし、燃費性能はガソリン車に対してわずかにアップする程度と一長一短だ。

5代目スイフトに搭載したのは、新開発のZ12E型1.2L直列3気筒DOHCエンジンだ。シリンダーヘッドの改善や電動ウォーターポンプなどの改良によって高効率を実現し、最高出力82ps、最大トルク108Nmを発生する。燃費性能を追求し高効率を実現した。

マイルドハイブリッドシステムは、前述のエンジンに、最高出力3.1ps、最大トルク60Nmを発生するモーター機能付発電機+リチウムイオンバッテリーを組み合わせたものだ。発進時や追い越し加速時などパワーが必要な時にモーターがアシストし、スムーズな加速性能を発揮する。

組み合わされるトランスミッションは、新開発の高効率CVTを採用した。トルクコンバーターには先代より低剛性化したダンパーを採用し、エンジンからの回転変動を効果的に吸収することで、高い静粛性濃と燃費性能を実現した。また、本体を先代モデルのCVTより1.9kg軽量化した点も、燃費性能に貢献している。

スイフトは、スズキの軽量化技術により燃費を向上させた。スイフト(2WD)の車重は、920~950kgだ。対するヤリス(2WD)は、大きなモーターや駆動用バッテリーを搭載しているため、車重は1050~1090kgとなった。

4代目ヤリスハイブリッド2WDの燃費性能は、WLTCモードで35.4~36.0km/L。一方、5代目スイフトハイブリッド2WD CVT車は24.5km/Lとカタログ数値でリッター当たり10kmの差が生じている。

5代目スイフトの燃費性能は及第点以上だが、4代目ヤリスハイブリッド車の数値は驚異的と言える。

ヤリスの燃費性能は魅力だが、スイフトとの価格差を縮めるのは困難

▽価格比較

・4代目ヤリスの評価は4.0
・5代目スイフトの評価は4.5

4代目ヤリスと5代目スイフトの最上級グレードの価格は下記の通り。

・トヨタ ヤリスハイブリッドZ(4WD):269万4000円
・スズキ スイフトハイブリッドMZ(4WD):233万3200円

両車の最上級グレードの価格差は約36万800円で、4代目ヤリスのほうが高額だ。燃費性能の優れたフルハイブリッドシステムを搭載したことが価格差の要因といえる。

両車が装着しているタイヤサイズと種類は以下の通りだ。

・4代目ヤリスハイブリッドZ(4WD):185/60R15+スチールホイール
・5代目スイフトハイブリッドMZ(4WD):185/55R16+アルミホイール

続いて、運転支援機能を比較してみよう。

4代目ヤリスは、7つの機能がパッケージ化されたトヨタセーフティセンスを標準装備しており、プリクラッシュセーフティやレーダークルーズコントロールなどが含まれる。

5代目スイフトは、スズキセーフティサポートを搭載した。衝突被害軽減ブレーキのデュアルセンサーブレーキサポートIIを核としている。アダプティブクルーズコントロールや、オプション装備を含めると、17の機能が装備されており、ドライバーの疲労や脇見を検知するドライバーモニタリングシステムなどが含まれている。

5代目スイフトは車線変更時の後方の安全確認をサポートしてくれるブラインドスポットモニターが標準装備となっているのに対して、4代目ヤリスはオプションだ。登場したばかりのスイフトのほうが充実している。また、コネクティッドサービスは、最上級グレードではどちらも標準装備なので互角だ。

快適装備では、両車運転席・助手席シートヒーター、ディスプレイオーディオを標準装備としており互角だ。しかし、4代目ヤリスには、オプションで野外でも家庭用電気機器が使用できるアクセサリーコンセントが4万5100円のオプションで設定されている。また、Zグレードのみ4万4000円でカラーヘッドアップディスプレイ、13万8600円で駐車支援を行うトヨタチームメイトもオプションで設定されている。

以下は最上級グレードの比較だ。

▽4代目ヤリスハイブリッドZ 4WDに標準装備で5代目スイフトハイブリッドMZ 4WDに装着されていない装備

・ナビゲーション
・助手席シートアンダートレイ
・アジャスタブルデッキボード

▽5代目スイフトハイブリッドMZ 4WDに標準装備で4代目ヤリスハイブリッドZ 4WDに装着されていない装備

・電動パーキングブレーキ
・パドルシフト
・ブラインドスポットモニター

4代目ヤリスハイブリッドは、ストロングハイブリッドであるため、5代目スイフトより約36万円も高価になってしまうのは当然といえる。ただ、燃費差によるガソリン代で、この価格差を埋めることは難しい。イニシャルコスト面では、5代目スイフトが優位だ。燃料費というランニングコストでは、4代目ヤリスハイブリッドが優位となりそうだ。

ヤリスとスイフトの中古車をチェックする

両車、一定の値引きに期待!?

▽購入時の値引き術
・4代目ヤリスの評価は3.0
・5代目スイフトの評価は3.0

新車を購入する際に気になることの一つが、納期だ。

2024年8月末現在、4代目ヤリスは新車の新規受注をストップしている。一方5代目スイフトは3~4カ月で納品と、納期遅延は解消している。

4代目ヤリスだが、受注停止前では5万~約20万円の値引きが標準的だった。受注を再開した場合、値引きは渋くなる可能性は高い。

5代目スイフトは、まだ登場したばかりなので、基本的に値引きはゼロがベース。だが、5万~10万円前後の値引きは狙えそうになってきた。

両車とも現金値引きが厳しい場合、ディーラーオプションの無料サービスや、下取り価格を上げてもらうなどの交渉に切り替えるといいだろう。

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