マーガリン容器の中の薄い紙、残す?捨てる?「毎回悩んでる」「捨てて嫁に怒られた」→メーカーの見解は

金井 かおる 金井 かおる

 マーガリンなどの容器の内側にある薄い紙。SNS上には「この紙、捨てていいの?」「毎回悩んでる」など、取り扱いに悩む声が並んでいます。中には「マーガリンの紙を捨てて嫁に怒られた」という人も。

雪印「役割があります」

 「パンにはやっぱりネオソフト」で知られる雪印メグミルク(本社、東京都新宿区)の広報担当者に話を聞きました。

──マーガリンなどの容器の「薄い紙」の正式名称は。

 「『硫酸紙』といって、パーチメント紙をポリエチレンでコーティングした紙です。パーチメント紙とは、セルロースの繊維を加工処理することで耐水性や耐油性を向上させており、食品の包装や薬包紙など、さまざまな用途に使用されております」

──どんな役割が。

 「特に長期間でのご使用において、表面の水分蒸発を低減し、黄色化を抑えることができます」

──開封後、残すか捨てるか迷う人がいるようです。

 「前述のように、表面の水分蒸発を低減し、黄色化を抑える役割がありますので、開封後すぐに廃棄せず、保存する際は表面に接触させるよう被せて、中身を使い切るまでご使用ください」

 他のメーカーでも同様の回答をしており、明治は公式サイトに「シートや薄い紙は、お手元に届くまでの間、乾燥を防ぐためのものです。マーガリン類が乾燥すると透明感のある濃い黄色に変わります(マーガリン中の水分が蒸発するため)。開封後は取ってお使いいただいても構いませんが、つけたままの方がおすすめです」と掲載。小岩井乳業は「(マーガリンのアルミシールは)表面の乾燥や浮遊物の落下・混入などを防止することから、開封後も付けておくことをおすすめいたします」(商品Q&Aページより)としています。

マーガリンとファットスプレッドの違いは?

 雪印メグミルクの人気商品「ネオソフト」はマーガリンと思いきや、商品の外箱の名称欄を見ると「ファットスプレッド」と記載されています。マーガリンとファットスプレッドの違いは。

 同社サイトによると、日本農林規格によりマーガリン類はマーガリンとファットスプレッドに分けられており、油脂含有率80%以上がマーガリン、80%未満がファットスプレッドと定義されています。

 「家庭用のマーガリンとして店頭にならんでいるものは、ファットスプレッドが主流となっています。マーガリンにくらべファットスプレッドのほうが油脂含有率が低く、より軽い味わいが特長です。さらに、ファットスプレッドにはバターやチョコレートなどの風味原料を加えることもできます」(同社サイトより)

 同社の商品では「バター仕立てのマーガリン」がマーガリン、「ネオソフト」「ネオソフト べに花」などがファットスプレッドに分類されます。

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