テレビやSNSなどで人気の料理研究家リュウジさんは1月26日、自身の公式ツイッター「リュウジ@料理のおにいさんバズレシピ」(@ore825)を更新。その内容が注目を集めています。リュウジさんのツイートがこちら。
「味の素に賞味期限はありません 味の素に賞味期限はありません 味の素に賞味期限はありません 死ぬまでに1瓶だけ使いきれば無駄にならないのでレシピに書いてあったら思いきって買ってください #大事なことなので3回言います」(リュウジさんツイッターから引用)
うま味調味料「味の素」には賞味期限がないという内容に、SNS上では「知らなかった」「まじか」などの反応が寄せられ、いいねの数は4.8万を超えています。
味の素「賞味期間は設定しておりません」
真相を確かめるべく、味の素(東京都中央区)に問い合わせてみました。
担当者はズバリ「塩や砂糖のように長期間品質が変わらないため賞味期間は設定しておりません」。「未開封で、見た目に変色(黄色く、あるいは茶色く変色したり)などなく、白いままで、吸湿や固まり等がなくサラサラとしているようでしたら、ご使用いただけます」。
ただし、開封後の保存方法には注意が必要なようです。「湿気が入らないように、密閉できる容器に移し替えて常温で保管ください」。
実はたくさんあった「賞味期限表示のない食品」
賞味期限がないことに対し、ツイッター上には商品の安全性を心配する声も投稿されています。しかし調べてみると、平成27年に施行された「食品表示法」に定められており、具体的なルールは「食品表示基準」に規定されていました。
食品表示基準第3条を見ると、品質の変化が極めて少ないものは賞味期限を省略することができる、とあります。対象の食品は次の通りです。
でん粉、チューインガム、冷菓、砂糖、アイスクリーム類、食塩、うまみ調味料、飲料水及び清涼飲料水(ガラス瓶入りのもの〈紙栓をつけたものを除く〉又はポリエチレン製容器入りのものに限る)、氷
うまみ調味料に属する味の素以外にも、賞味期限が省略できる食品ってこんなにもたくさんあるんですね。
「うま味の塊」使い方を間違えないで
冒頭のリュウジさんの投稿には続きがあります。
「よく勘違いする人がいるんですが味の素は『なんでも反則的に旨くなる魔法の粉』ではありません 使い方を間違うとすげえ不味いです 塩気がほしい時にお塩 酸味がほしい時はお酢 甘味がほしい時は砂糖 同じように うま味がほしい時に味の素を入れるんです」(リュウジさんツイッターから引用)
リュウジさんは累計22万3000部を記録した自身の料理レシピ本「ひと口で人間をダメにするウマさ! リュウジ式 悪魔のレシピ」(ライツ社)の中でもうま味調味料の使い方についてアドバイスします。
「うま味調味料は、『塩分』ではなく『うま味の塊』なので、塩分の強い調味料と合わせて使うと料理が美味しくなります。つまり、醤油+うま味調味料=『だし醤油』、塩+うま味調味料=『だし塩』、味噌+うま味調味料=『だし味噌』という組み合わせが基本です」「シンプルに、調味料と素材の味のみで食べられるので、『素材を活かす調味料』として、ぼくは使っています」(「リュウジ式 悪魔のレシピ」から引用)
組み合わせを理解せず、我流でひと振り、ふた振りしていたことを反省…。コロナ禍以降、自炊することが増えたので、この機会に調味料や食材の基本を覚え直すことにします。せっかくの料理、おいしく食べたいですもんね。