石川県に多い「ガラス張りでショーケースみたいな看板」その理由は?…自治体に話を聞いた

竹中  友一(RinToris) 竹中 友一(RinToris)

「北陸地方でよく見る、なぜかガラス張りでショーケースみたいになってる看板の謎」

日本各地の懐かしい風景の写真を、Twitter改め「X」に公開されているタイムマシンさん(@timemachine1983)。北陸にまつわる風景と、その裏に潜む意外な事情についてツイートし、話題となりました。

タイムマシンさんが公開されたのは、石川県金沢市の高柳町、大桑、神谷内町といったいずれも郊外にあるスーパーマーケットやドラッグストアの外観。タイムマシンさんが紹介されている通り、店名を示す看板の前に、格子状にガラス張りがほどこされ、まるでショーケースのような見た目です。

最初、タイムマシンさんは「雪対策か何かかな?」と思ったそう。確かに、北陸は比較的降雪が多い地域であるイメージがあります。看板を野ざらしにすると、雪が積もって見えなくなってしまったり、雪の重さで看板が落ちて二次被害が出てしまったりするかもしれず、そのリスクを避けるためなのでしょうか――?

しかし、実はそれとは別の、予想外の理由があったのです。

「実際は看板掲出を禁止する景観条例を回避するため、あくまで“窓から看板らしき何かが見えてる”ということにするためだと聞いて驚いた」(タイムマシンさんのツイートより)

なんと、自治体の景観条例に配慮しての対策だとのこと。そんなタイムマシンさんのツイートに対し、多くの方から反響が。

「えーそんな理由だったのか」
「なるほど、屋外広告物ではありませんと言えますね」
「北陸よりも降雪量の多い青森県にはこんなまどろっこしい看板無かったので、雪対策では無いんでしょうね」
「福井県越前市のドンキもそんな感じなのでなんでかなと疑問だったので、そういう事情があると知れてよかったです」

このような驚きの声が多く寄せられていました。一方でこのような指摘も。

「結局、雪対策になってね?」
「これは雪だけでなく台風など暴風対策にも良さそう」

など、結果的に雪や暴風の対策になっているのでは、というコメントもありました。

タイムマシンさんに聞きました。

――「看板前に格子ガラスをはめる理由は景観条例の対策のため」という情報は、どなたからお聞きになったのですか?

タイムマシンさん:アルバイト先の人から聞きました。

――リプ欄には「結局、雪対策になっているのでは?」という指摘もありましたね。実際、二次被害を避けるなどの理由で景観条例がやや厳しめに設定されているのでしょうか。

タイムマシンさん:確かに雪の多い土地柄から雪対策の意味合いもあるのかもしれません。ただ、金沢市は観光に力を入れていることもあり、どちらかというと観光面での景観を特に気にしていると感じます。また、北陸に多いのは北陸新幹線沿線の景観を規制する条例も関係しているらしく、(2023年度末に予定されている)金沢~敦賀駅間の開業の影響もあってか、金沢市の条例も最近さらに厳しくなったと聞きます。

――北陸以外でも、ガラス張りのショーウインドウ風の看板を見たことは?

タイムマシンさん:私は石川、富山、福井といった北陸以外では見たことはないのですが、聞くところによると札幌や京都にもあるようですね。

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