CD全盛時代を振り返る漫画が話題に…小遣いをはたいて音楽に夢中になった青春の思い出

中将 タカノリ 中将 タカノリ

ダウンロードやサブスクリプションにその地位を追われ、今では一部の音楽マニアやアイドルファンにしか買われることのなくなってしまったCD

今、SNS上ではそんなCDが全盛だった時代を懐かしく振り返る漫画が大きな注目を集めている。

「CDで音楽を聴いていたあの頃の話」と件の漫画を投稿したのは漫画家、イラストレーターの山田全自動さん(@y_ta_net)。

1983年生まれの山田全自動さんはまさに"CD直撃世代"。お小遣いの大半を費やし、買ったCDはたとえ思ったものと違っても大切に聴き込み、小さな画像や歌詞カード、ライナーノーツからアーティストの実像に思いを馳せたという山田全自動さんの回想に対し、SNSユーザー達からは

「CDラジカセ買ってもらった時は嬉しくて…月に1枚はCD買うぞって小遣いやりくりしたり、買う用もないのに学校帰りにレコード屋を覗いたり…アルバムの全然知らない曲だけど何度も聞いてるうちに好きになったとかもすごく分かります! 今や8cmCD知らない世代がいるって聞いて震えてます。」
「当時好きだった娘の好きなアーティストのCDを興味あるフリして貸してもらったり、几帳面な友達のCDの裏面に指紋つけてブチ切れられたり、兄が『お前これ好きだろ?』って不意に買ってきてくれたり、僕は覚えてないのに母親が僕が買ってあげたのをずっと持っていたり、CDには思い出がいっぱいですね」
「新星堂で予約して予約特典のポスターやらステッカーを貰い代金を払って。
ワクワクしながらピカピカのCDをターンテーブルに入れる瞬間。
あの頃しか体験できなかったワクワク感!」

など数々の共感の声が寄せられている。

山田全自動さんにお話をうかがってみた。

ーー作品に対し、 多くの方から当時を懐かしむコメントが寄せられています。 これまでのSNSの反響へのご感想をお聞かせください。

山田:何となく描いた漫画でしたが予想以上の反響で驚きました。

また、皆さんのCDに対する愛情や思い出にほっこりしました。特に友達との繋がりとしてCDが役立っていたという意見が多く、デジタルにはない楽しさがあったなぁと感慨深くなりました。

ただ、今は今でとても便利で、よりむしろたくさんの音楽に触れる機会が増えましたので良い時代だな、とも思っています。

ーー当時、手にとったCDについて特に印象深いもの、 エピソードなどあればお聞かせください。

山田:漫画内に出てきたレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンを貸してくれた女子からはその他にもキングギドラや2pacなどのヒップホップも教えてもらいました。

僕が住んでいたのは田舎町で、 レコード屋も本屋に併設されたものが一店舗しかなかったのにどうやってCDを入手していたのか、今でも謎です(笑)。

◇ ◇

1980年代生まれまでの方ならCD、もしくはレコードを通して山田全自動さんと同じような思い出のある方は多いのではないだろうか。手に取る音楽メディアが無くなりつつある現代、若者たちはどのように音楽に触れ、どのような思い出をそれに抱くのだろうか。

なお今回の話題を提供してくれた山田全自動さんは2月19日に新刊本「山田全自動の日本文学でござる」(辰巳出版)を出版。「日本の文学作品」をテーマに、その魅力を独自のタッチでユニークに描いた力作なので、ご興味のある方はぜひチェックしていただきたい。

山田全自動さん関連情報

Twitterアカウント:https://twitter.com/y_ta_net
新刊本「山田全自動の日本文学でござる」(辰巳出版):
https://www.amazon.co.jp/dp/4777828808

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