「これはあなたが見たかったアレじゃないです」——出雲大社を訪れた人が大しめ縄と思い込んで帰ってしまう、そんな「あるある」を指摘したXの投稿が398万回以上閲覧され、話題になっています。
投稿したのは「事務員G」さん(@ZimuinG)。「縁結びの神様」として知られる出雲大社(島根県出雲市)は、参道をまっすぐ歩いて鳥居をくぐると正面に「拝殿(はいでん)」が現れます。拝殿は参拝者がお祈りをしたり奉納行事が行われたりする、神社の中心的な施設です。
しかも、拝殿にも大きくて立派なしめ縄が飾られているため、「これが有名な大しめ縄だ!」と思い込んでしまう人が後を絶ちません。
投稿を見た人たちからは、「知らなかった」「これだけ見て帰ってしまいました」「出雲大社あるあるですね」「私も勘違いしていました」といった声が相次ぎました。
実際に、「事務員G」さんの周りでも勘違いした人がいたそうです。
「以前、出雲大社を訪れた友人から『着いた!』というメッセージとともに拝殿の写真が送られてきました。私が『一番大きいしめ縄はそれじゃないけど、分かってる?』と返信すると、友人は知らなかったようで、慌てて引き返したそうです」
「事務員G」さんによると、友人が拝殿まで戻ったところ、女子高校生2人組も同じように帰ろうとしていたため、「大きなのはこれじゃないんだって」と教えてあげたのだとか。
また、「事務員G」さんが12年ぶりに出雲大社を訪れた際には、50代の夫婦が巫女に「皆さんあちらに向かっていますが、あっちにも何かあるのですか?」と尋ねている場面も目にしたそうです。
こうした経験から、「事務員G」さんは「拝殿のしめ縄を有名な大しめ縄だと思ったまま帰ってしまう人が、実はかなり多いのではないか」と感じ、今回の投稿につながったといいます。
「いわゆる大しめ縄」はどこにある?
では、多くの人がイメージする大しめ縄はどこにあるのでしょうか。
それは拝殿を正面に見たとき、左側の通路を進んだ先にある「神楽殿(かぐらでん)」にあります。神楽殿は大人数での神事や結婚式などが行われる施設で、出雲大社を紹介する写真や映像でよく登場するのは、こちらの建物です。
「事務員G」さんは、訪問前にパンフレットで場所を確認していたため、最初から正しい場所を把握していたといいます。
反響の大きさについて、「事務員G」さんはこう話します。
「想像以上に多くの方が『知らずに帰った』と話してくださり驚きました。Xでも悔しそうなエピソードが次々と書き込まれています」
また、この投稿に対して、多くの方が中学校の授業でも習う古典作品『徒然草』の「仁和寺にある法師」を引用したコメントを寄せたことも、「事務員G」さんには印象的だったといいます。
「仁和寺にある法師」は、念願の神社を訪れたお坊さんが、ふもとの建物だけを見て「本殿はここだ」と思い込み、本物の本殿がある山の上に登らないまま帰ってしまったというお話です。作者の吉田兼好は、「小さなことでも、案内してくれる人がいてほしいものだ」という教訓で締めくくっています。
「私の投稿が、これから出雲大社を訪れる方の『案内役』になれたなら、これほどうれしいことはありません」と「事務員G」さんは話しています。