SNS(交流サイト)を使う時間を減らせないなどの依存傾向があり、「病的使用」を疑われる人が10代で7.0%を占め、他の世代より割合が高いことが国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県)の全国調査で分かった。島根県内でも、10代のSNS依存が疑われる状況がある。防ぐ手立てはあるのだろうか。
島根県松江市内の中学1年生の女子生徒(12)は4月の入学直後、同級生に招待されて入った「LINEグループ」の通知に悩んでいた。
メンバーは、クラスを超えた同じ学校の同級生四十数人。多いときで1日500~1300件のメッセージが届く。
深夜午前2時まで、朝は午前6時半から、「おやすみ」といったあいさつや流行のものが売っているお店の情報など、たわいもない内容が届く。「ピロンって着信音が度々鳴って、うるさい」のだが、有益な情報が得られることがあり、抜けることはない。他にも「クラス全員のグループ」「仲良しの友達のグループ」など多数のグループがあり、常に誰かしらが発信する。膨大な着信数から、朝から晩まで画面にかじりついている中学生の姿が透ける。
依存というと、報酬を得られることで快楽感が生まれ、のめり込むイメージがあるが、「SNS依存」は必ずしも同じ仕組みとは限らないようだ。島根大人間科学部人間科学科心理学コースの源健宏准教授=認知神経科学=は、確立された脳科学的な理論はないとした上で、「10代は他者からの評価に強い関心を持つ時期であることが、SNSへののめり込みの一因として挙げられるのではないか」と指摘する。
他人の評価が気になることに加え、近しい知人がSNS利用に関係していることも大きい。利用しないことで「友人から置いていかれるのでは」といった強い不安や焦りが生まれやすいからだ。
第二次性徴に入ると、不安、恐怖、怒り、喜びといった感情を生み出す脳の機能発達が進む一方、感情を制御する部分の発達はゆっくりで、SNS利用を通じて生じる感情のコントロールが十分にできないのも10代の特徴だという。
これらを踏まえ、本人と話し合ってルールを決めよう。使用上の危うさを、親の話を受け入れてくれる年代のうちに伝えておくことも大切だ。「制御しすぎも、甘やかしすぎも逆効果になる」と源准教授は言う。
スマホなどのデバイスを使わずに生きていけない時代だからこそ、「自分で考えること」が重要になる。
源准教授は「子どもが小さいころは全身を使った運動、自然体験、読書や書いて覚える機会を持ち、自分の『軸』を持てるようにして」とアドバイスする。