10月りゅう座流星群が8日頃に極大 過去には1時間100個程度の流星大出現も 今年は注目の年に

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「10月りゅう座流星群」が今年は10月8日頃、活動が極大となります。毎年、1時間に数個程度の流星が観測されていますが、見られる流星数は年よって大きくばらつきがあり、過去には大出現した年もある話題の流星群です。今年は期待できる年となるため注目です。見頃のタイミングや見どころをまとめました。


「10月りゅう座流星群」とは

流星群には数多くの種類があり、毎年、安定して多くの流星が出現するとされているのが、1月の「しぶんぎ座流星群」、8月の「ペルセウス座流星群」、12月の「ふたご座流星群」で、この3つは「三大流星群」と呼ばれています。

そのほかにも出現が期待される様々な流星群がありますが、10月に活発となるものに「10月りゅう座流星群」があります。
「10月りゅう座流星群」は「ジャコビニ・ジンナー彗星」が軌道上にまき散らした塵などが、地球の大気圏に飛び込む際に流星群になると考えられています。
一般的に日本では「ジャコビニ流星群」と呼ばれてきましたが、世界中の天文学者から成る国際的組織、国際天文学連合(IAU)が開催した2009年8月の総会において、流星群については一定のルールにて和名が見直され、「10月りゅう座流星群」と名付けられました。
流星群の活動の極大は10月8日頃とされています。三大流星群と比べると流星の数は多くはありませんが、毎年観測されています。


過去には何度か大出現も 今年は期待の年

流星群には期待される流星の数を予測することができるものと、予測が困難なものがあります。「10月りゅう座流星群」は期待される流星数の予測が困難ですが、過去に何度か大出現を見せたこともある話題の流星群です。
母天体であるジャコビニ・ジンナー彗星が2公転する13年ごとに活動が活発化する傾向があり、1933年にヨーロッパで、1946年にはアメリカで流星嵐が観察されました。※1時間に数千個以上の流星が流れることを「流星嵐」と呼ばれています。
今年は期待できる年に当たるため、例年より注目したい流星群です。
ただ、日本では好条件と思われていた1972年はさっぱり流れなかったという記録があり、なかなか予測が困難です。
日本では、1985年と1998年に1時間あたり100個程度の流星の出現が観察されました。
近年は、出現の周期に当たらない年でも1時間に数個程度の流星が毎年観測されています。


10月8日頃が極大 観測のポイント

「10月りゅう座流星群」は10月6日~10日頃までが活動期間となり、中でも10月8日頃に活動が極大となる見込みです。
極大となる8日の月の入りの時刻を見ると、東京が午後8時6分となります。夜の比較的早い時間帯に月が沈むため、深夜を中心に夜間は多くの所で月明かりの影響を受けずに、天体観測を楽しむことができそうです。
「10月りゅう座流星群」の1時間あたりの流星数は毎年数個程度ですが、前述の通り、母天体であるジャコビニ・ジンナー彗星が2公転する13年ごとに活動が活発化する傾向があり、今年は期待できる年にあたり注目です。

観測のポイントは、流星は放射点を中心に放射状に出現するため、放射点付近だけでなく、空全体を広く見渡すことです。
また、屋外の暗さに目を慣れさせるために、少なくとも15分くらいは観測を続けてみましょう。
場所はできるだけ街灯など光の影響を受けず、空を広く見渡せる場所が良いでしょう。レジャーシートを敷いて寝転んでみたり、アウトドア用の背もたれつきの椅子に座ったりすると、長時間楽な姿勢で夜空を見上げられます。安全確認をしながら、秋の夜長に空を見上げて、流れ星を探してみてはいかがでしょうか。


10月に見られる3つの流星群

「10月りゅう座流星群」のほかにも、10月、11月を中心に、12月くらいまで長く活動する流星群に「おうし座南流星群」があります。
この流星群は、放射点が南と北に分かれて、それぞれ南群、北群と呼ばれています。極大は南群が10月10日頃、北群が11月12日頃です。
火球と呼ばれる明るい流星が多く流れることで話題になります。
また、10月中旬から下旬にかけて活動が活発となるのが「オリオン座流星群」です。極大となるのは10月21日頃で、大出現となった2006年は3~4日間も流星が出現しました。

10月下旬に近づくにつれて、日中は過ごしやすい陽気が増え、朝晩は一層夜風が涼しくなってきます。天体観測をする際には、1枚羽織るものや長袖があると良さそうです。

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