雪山ではサングラスは必須 「雪眼炎」に要注意! 雪の照り返しが目を直撃 

ドクター備忘録

尾原 徹司 尾原 徹司

 ウィンタースポーツの季節ですが、雪山でスキーやスノーボードなどをする人に注意してほしい病気があります。それが「雪眼炎(せつがんえん)」です。

 スキー場など雪山で日中、サングラスやゴーグルなしで長時間、スキーなどをすると強い太陽光(紫外線)を目に浴びがちです。それによって、角膜の表面が傷つく疾患です。

 原因は雪に反射した紫外線を直接、目に浴びることで起こります。白色の雪は太陽からの紫外線を強く反射する特性があるといい、そのため、裸眼だと雪眼炎になる危険性が高まるのです。

 もちろん、雪山だけでなく、太陽の照り返しはアスファルトや海岸の砂浜でも起こるので、冬でなくても注意は必要です。

 症状としては紫外線を浴びて数時間後、目の痛みや充血、涙眼、眼の中がゴロゴロするなどの違和感を感じれば、要注意です。中には、夜間に寝ていて痛みで目が覚めることもあるといいます。

 雪眼炎による角膜損傷は、角膜が再生する数日の間に自然に軽減することもあるといわれています。具体的な治療としては痛み止めや点眼薬などを使います。また、目への刺激を緩和するために、光の強くない部屋で過ごすこともおすすめです。 

 予防としては、雪山などでは紫外線を遮断するためのサングラスやゴーグルを着用することが重要です。曇りの日であっても紫外線の影響はあるので、天気にかかわらず紫外線対策をしっかりしましょう。

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