雪の日のメガネ「濡れたら拭く」→放置するとレンズにシミ、一度付いたら「取れません」メガネ店が注意喚起

金井 かおる 金井 かおる

 長野県上田市にある眼鏡店「張田屋眼鏡院」の注意喚起が話題です。雪による水滴や、たき火の熱が眼鏡のレンズを傷めるというもの。「ついうっかりが取り返しのつかないことになる」という店主に注意点を聞きました。

「濡れたら拭き取る、自然乾燥はNG」

 同店店主は1月25日、店のツイッターアカウントを更新。「さてこれから雪かきか…。この辺では雪の日は傘ささないけど濡れたメガネはそのままにしないでかならず拭き取ってね。水やけするぞ。こすれば取れるような気がするけど取れません」「気付かないうちにジワジワくるシミだぞ。こわいこわい」と投稿しました。

 水やけとは、レンズに付いた水滴がシミになること。一度付いたシミは取れないそうです。雪で濡れた眼鏡。個人ではどんなお手入れをしたらいいのでしょうか。

 「水やけを防ぐためには、濡れたら拭き取る。メガネを水で洗った場合など、そのまま自然乾燥させる方がいらっしゃいますがこれもNGです。乾く前に必ず拭き取ってください。雨、雪などで濡れた場合には、ほこりなどが付いていることもありますので、きれいな水ですすいでから拭き取ることをおすすめします」

 店主は「私の経験からの意見ですが」と断った上で、「一般的なメガネ業界では言っておりませんが、拭き取る布は使い古した日本手拭いがいいです」とアドバイスしました。

「顔が熱い!と感じるときはレンズも熱いんです」

 店主は火への注意も呼びかけています。

 ひびのような線が多数入ったレンズの写真を公開し、「メガネ掛けて火に近づくなと何度もいっているが近づいたらどうなるかといえばこうなるんだよ。表面のコーティングがシワシワだよ。本人は自覚がないというがついうっかりが取り返しのつかないことになるんだよ」。

 どんな場面で「ついうっかり」が起こりやすいのでしょうか。

 「多いのはたき火です。この時期、各地で行われる『どんど焼き』などで火に近づくことが多いです。ご自分の顔が熱い!と感じるときはレンズも熱いんです。一瞬で『熱クラック』と呼ばれるシワになってしまうこともあります。コーティングがシワになってしまったら修理は出来ません。レンズ交換になります」

 さらに寒暖差にも注意が必要だそうで、ツイッターでも「基材のプラスチックと表面のコーティングの膨張率が違うのがシワシワの原因なので、高温だけじゃなく超低温も要注意ですよ。マイナス20度にもなる菅平(編集部注:長野県上田市)では気をつけてね。外から帰って急にストーブの前に陣取ると寒暖差がヤバイぞ」と分かりやすい言い回しで注意を促しました。

 熱クラックや水やけを防止するレンズコーティングも発売されているそうで、「どうしても熱い場所や湿気の多い環境などで作業しなければならない方もいらっしゃると思います。そんな方は信頼の出来るメガネ屋さんに相談をしてください」(同店店主)。

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