「リードも飼い主もいないでトコトコ歩いてる犬がいたので何かなと思ったらモンキードッグという猿を追い払うためにパトロールしている犬らしい 近づいたらじっと止まってポーズ取ってくれました かしこい!!! 最高!!!!!」とつぶやき、clavis (@clavis)さんがTwitterに投稿した画像が話題です。そこに写っていたのは、山間の農道を単独で歩く、「モンキードッグ」と記されたベストをつけた犬の姿!
「熟練兵の顔つき!」
「賢いのう、仕事をしてるいっぬは格好いいのう」
「そんな役を担ったわんちゃんが居るなんて!勉強になりました」
「適性検査突破し、基礎訓練も現地訓練もマスターしたエリート犬さんなんですね!」
「市の職員さんでしたか。お疲れ様です」
このように驚きや称賛のリプライが殺到した「モンキードッグ」について、投稿者のclavisさんと、「モンキードッグ」事業を管理する長野県大町市農林水産課農業振興係にお話を聞きました。
「モンキードッグ」はエリート犬
「モンキードッグ」とは、農作物を荒らす「サル」のみを追い払う特別な訓練を受けた犬のこと。今回clavisさんが「モンキードッグ」と遭遇したのは、長野県大町市。大町市の公式サイトによると、①農林水産課に問い合わせ →②訓練所で犬の適性をチェック →③約4ヶ月の基礎訓練 →④約1ヶ月の現地訓練、という厳しい段階を経て、「損害保険」加入後に晴れてモンキードッグとして活動できるという、いわばエリート犬。地域の飼い犬はもちろん、福島県からきた被災犬が活躍していたこともあるそうです。
地域で見守る「モンキードッグ」の安全
今回のリプ欄には、「犬は猿に襲われたりしないのだろうか?」といった、モンキードッグ自身の安全を危惧する声も寄せられました。大町市農林水産課庶務係にうかがったところ、「サルの方が『モンキードッグ』を怖がる反応を示すため、現状、襲われるようなことはない」とのこと。また、活動地付近に看板を設置し、広報誌などで市民に活動内容を周知。
さらに、「モンキードッグ」の飼養者に対しては、「交通量の多い場所ではリードは外さない/呼び戻す」といった注意喚起を行うなど、安全対策を徹底しているそうです。定期的に「飼養者及び飼養犬の見直し」も図っており、今回撮影されたわんちゃんも、近々「モンキードッグ」の活動を引退する予定とのことでした。
「以前の大町市はサルだらけだった…犬さん偉い!」
「モンキードッグの看板は見かけるけど、実際に姿を見るのは初めてです。思ってたよりかわいいですね」「大町市はマジでサルだらけで、我が物顔でサルたちが歩いてた。犬さん偉いな」と、サル対策の効果を知る人々からの反応のほか、「うちの犬もしてました!懐かしい」という、もと飼養者さんからのリプライも寄せられた、大町市で活躍する「モンキードッグ」。
「猿には厳しく人には優しい。絶対に惚れてしまう」と、その凛々しい姿を目撃したclavisさんにお話を伺うとともに、「モンキードッグ」の活動を行う長野県大町市農林水産課庶務係にも取材をしました。