会社員の85%が「無駄だと思った会議がある」…「テーマが決まらずグダグダ雑談」「9時間ほど会議した」

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みなさんは、日頃行われる会議に関して、無駄だと思ったことはありますか。全国の20~50代の会社員に調査をしたところ、8割超の人が「無駄だと思った会議がある」と回答しました。また、無駄だと思った会議の特徴については「会議の目的が不明確で何を決めるのかわからなかった」「何も決定しなかった」などに回答が集まったそうです。

経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を展開する株式会社識学が、「会議に関する調査」と題して2022年7月~8月の期間に実施した調査です。全国の従業員数10人以上の企業に勤務し、かつ直近3年以内にオンライン会議・オフライン会議の両方、もしくはオフライン会議のみに出席したことがある20~59歳の男女300人(一般社員150人・管理職150人)に聞きました。

まず、会議形態について「オンライン、オフラインどちらを好みますか」と聞いたところ、「オンライン会議」(20.7%)と「どちらかと言えばオンライン会議」(27.3%)を合わせてオンライン派は48.0%、「オフライン会議」(19.0%)と「どちらかと言えばオフライン会議」(33.0%)を合わせてオフライン派は52.0%という結果になりました。

続いて、「オンライン会議の弊害」を聞いたところ、「発言のタイミングがつかめない」(54.0%)、「画面越しのコミュニケーションになるため相手の意見や考えがわかりづらい」(49.3%)、「その場の雰囲気を感じることができないため、自分の意見が言いにくい」(38.3%)といった回答が上位に。

一方、「オフライン会議の弊害」としては「会議に付随する移動や手間が発生する」(48.7%)、「スケジュールが合わせにくい」(47.3%)、「交通費・会場費等のコストが発生する」(39.3%)と続いたそうです。

次に、「通常どのような階層で会議を行いますか」と聞いたところ、「一般社員、直属の上司」や「課長、部長」などの「2階層」が50.3%。次いで、「一般社員、課長、部長」や「課長、部長、役員」などの「3階層」が40.3%、「一般社員、課長、部長、社長」などの「4階層」が9.3%となり、「3階層」「4階層」の回答割合が49.6%と約半数に至ることがわかりました。

また、「会議に関する悩み」については、「発言する人がいつも同じ」(42.0%)、「議論が進まない」(36.7%)、「必要のない会議に招待される」(32.7%)といった回答が上位に並びました。「会議に関する悩みは特にない」と回答したのは15.3%で、裏返すと84.7%の人は何かしら会議について悩みを抱えていることがわかりました。

これを階層別でみると、2階層で会議をしている人では「会議で決まったことに対して納得できないことがある」(15.2%)、「発言しても意見が通りにくい」(17.2%)などの割合が他の層と比較して低くなっており、会議はあまり多くの階層を巻き込まず、2階層で実施することで意見が通りやすい、納得のいく会議にできることがうかがえたといいます。

続いて、「これまで無駄だと思った会議がありますか」と聞いたところ、85.0%の人が「ある」と回答。また、「無駄だと思った会議の特徴」については、「会議の目的が不明確で何を決めるのかわからなかった」(49.8%)、「何も決定しなかった」(49.0%)と続きました。

なお、3番目に多かった「会議に参加する人の事前準備が不足していた」(38.4%)に関しては、管理職では48.5%と半数近くとなった一方で、一般社員では27.3%と21.2ポイントもの差が出る結果となっていたそうです。

さらに、「これまで会議が長引いたせいで、残業をしたことがありますか」と聞いたところ、73.7%の人が「ある」と回答。また、「どのくらい残業をしたか」については、「1~2時間」(49.3%)、「2~3時間」(24.0%)、「1時間未満」(17.6%)と続きました。なお、会議の最長時間と会議内容について、回答者からは以下のようなコメントが寄せられたそうです。

【管理職】
▽物流システムの打ち合わせで8時間会議をした(男性53歳)
▽中途採用に関する会議で、約8時間の会議をした(男性42歳)
▽今後の事業方針を決めるため、8時間くらい会議をした(男性40歳)
▽経営戦略会議で8時間会議をした(女性47歳)

【一般社員】
▽客先との会議で5時間くらい(女性28歳)
▽働き方改革を進める検討会議で5時間会議をした(男性55歳)
▽商品企画の会議で約6時間会議をした(男性28歳)
▽セール品のことで9時間ほど会議をした(男性35歳)

失敗や目標を達成できなかったことに関して会議で話し合われた際、「今後の改善策と過去の原因分析だと、どちらに会話の比重がおかれますか」と聞いたところ、「どちらかと言えば今後どうしていくのかの改善策」(42.3%)、「今後どうしていくのかの改善策」(35.0%)、「どちらかと言えば過去の原因分析」(18.3%)、「過去の原因分析」(4.3%)という結果になりました。

最後に、「会議で困ったエピソード」については以下のようなコメントが寄せられたそうです。

▽リモートワークでのオンライン会議中に子どもがギャン泣き、子どもをあやしながら会議(男性28歳)
▽事前の準備がされておらず、その場で色々調べだして時間を無駄にした(男性31歳)
▽事前に資料提供がないにもかかわらず、その場での決裁を要求された会議(女性42歳)
▽無駄に長い会議で、会議のための会議だった(男性59歳)
▽有意義な意見が出ないからと、30分中断し、各自考えをまとめるのを何回も繰り返す(男性58歳)
▽散々議論した結果何も決まらず、後日仕切り直すことになった会議(男性38歳)
▽2時間かけて決定したものが、上長の一言で無しになってしまった(男性38歳)
▽オフライン会議でテーマが決まらず、グダグダ雑談していた(男性36歳)

   ◇  ◇

調査を行なった同社は「会議は2階層の範囲内で行ない、かつ、人数も少人数に制限することが、意思決定者の責任の認識を明確にする上で大切です。また、極力認識がずれないように、テキストで報告用フォーマットを作成しておくことをおすすめします」と述べています。

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