みなさんは「この仕事には就きたくない」と思う職種はありますか。株式会社Agooraが運営する「ジョブ図鑑」の調査によると、就きたくないと思う職種は「営業」と約4割の人が回答しました。また、就きたいと思う職種で最も多かったのは「事務・管理」で、約3割の人が回答したそうです。
2022年1月に全国の15~35歳以下の男女計1000人に予備調査を行ったあと、2022年1月時点で就業している人687人にあらためて本調査を行った結果で、回答者数は300人(男性144人・女性156人)でした。
はじめに「あなたが就きたくないと思う職種を教えてください」と聞いたところ、最も割合が高かったのは、「営業」の43%(129人)で、最も割合が低かった職種は「専門職」の7.67%(23人)でした。
男女比で見ても「営業」職は男女とも(49人・80人)に最多票を集めており、非常に敬遠されていることが明確となったそうです。また、「営業」職に次いで、女性側は「ITエンジニア」(39人)、男性側は「医療・福祉・介護」(43人)なども相当に敬遠されていたといいます。これらは、いわゆる3K「きつい、汚い、危険」な職種と認識されていることが理由だそうです。
続いて「あなたが就きたいと思う職種を教えてください」と聞いたところ、最も割合が高かったのは「事務・管理」の29.67%(89人)で、最も割合が低かったのは、「素材・科学・食品・医療品技術職」の2.67%(8人)でした。
男女比で見ると、男性からの支持が多かった職種は「事務・管理」(26人)、「営業」(19人)、「専門職」(18人)、「医療・福祉・介護」(17人)で、女性からの支持が多かった職種は「事務・管理」(63人)、「医療・福祉・介護」(36人)、「教育・保育・公務員・農林水産」(30人)、「サービス・販売・外食」(18人)という結果になりました。
さらに「あなたが就きたいと思う職業を1つだけ教えてください」と聞いたところ、1位は「公務員」(20人)でした。次いで、2位に「エンジニア」(16人)、3位「医師」(9人)、4位「看護師」(5人)、同率5位「コンサルタント」「プロスポーツ選手」「経理」「薬剤師」(4人)、同率6位「プログラマー」「アパレル」「クリエイター」「保育士」(3人)といった回答が続きました。
同社は「『事務』は今後、AIの進化等によりなくなるリスクがある職種と危惧されている一方で、比較的従事しやすい職種として、男女問わず多くの方から好意的に認識されているようだ」とする一方で、「職種よりも詳細な、仕事に対する調査対象者の意向として、公務員とエンジニア中心に興味が集まった。安定を得られる公務員と、今後なくなる可能性の低いエンジニア職が選ばれるというのは、先行き不透明な中で手堅く生きたいという意思を感じる結果となった」としています。
最後に「仕事選びにおいて重視することを3つまで教えてください」と聞いたところ、最も重要視されているのは、「給与・賞与」で68.33%(205人)で、男女別に見ても男性97人、女性108人と大多数だったそうです。次いで、2位は「仕事内容」が50.67%(152人)となっており、男性68人、女性84人から重視されていたといいます。3位は「職場の雰囲気」で28%(84人)、男性32人、女性52人でした。
同社は「仕事選びにおいて、給与・賞与や仕事内容が突出して重視されており、さほど優先度は高くないものの、職場の雰囲気や勤務地も気にする傾向が高いことが分かった」と説明しています。