専門家に望むのは「分からないことは、分からない」と言う誠実さ 第6波との向き合い方<前編>

「明けない夜はない」~前向きに正しくおそれましょう

豊田 真由子 豊田 真由子

この段階に至っては、「どこまでのリスクを許容できるか」を考えるべき

新興感染症への対応は、ウイルスの感染力・病原性の変化、ワクチンや経口薬の開発・普及状況、社会経済の悪化の度合い等々、状況の変化によって変えていくべきものです。

そしてそれは、「国として、当該感染症について、何を目指すのか」の設定と、「国民が、感染状況やリスクについて、どこまでを許容するのか」という価値判断によって変わってきます。

これについては、「絶対的にこれが正しい」という、ただ一つの正解があるわけではなく、

①国民の多くが、「ウイルスの重症化リスクが低下しているのであれば、ある程度感染が広がっても、できるだけ通常どおり生活したい。そのためには、ある程度のリスクは許容する」と考えるのか、それとも、

②「国民生活がある程度停滞してもいいから、感染拡大をできるだけ抑えてほしい」と考えるのか、によって大きく変わってくる(※ただし、「行われているその対策に、実際に感染拡大抑止の効果がある」ことが前提)ということになります。

現実問題として、リスクはゼロにはなりません。そして、過剰な規制による社会経済活動や国民生活の停滞は、思っている以上のマイナスをもたらします。

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