「いつ頃接種できるの?」「行動規制はいつ緩められる?」ワクチンの疑問、お答えします<前編>

「明けない夜はない」~前向きに正しくおそれましょう

豊田 真由子 豊田 真由子

いつ頃接種できるようになる?

ワクチンの接種方法は、現時点で、大きく分けて下記があります。

①     医療機関での個別接種
②     各市町村が運営する集団接種
③     都道府県・政令指定都市が運営する大規模接種(約30か所)
④     自衛隊の大規模接種(東京・大阪)
⑤     大学や職場での職域接種
お近くのワクチン接種会場は厚生労働省の「コロナワクチンナビ」で検索することができます。

接種対象者については、6月11日時点では、①~③は高齢者が対象ですが、④の自衛隊の大規模接種会場については、対象地域を全国に拡大し、さらに64歳以下の受付を開始することになっており、⑤の大学や職域接種は、各大学の学生や企業の社員等、自由に設定できることになっています

④の自衛隊大規模接種会場について、予約枠が大幅に空いている状況が生じているということですが、理由としては、以前この連載でも指摘したとおり、やはり、「高齢者にとっては、わざわざ都内に出ていくのはしんどい」「感染がこわいから電車には乗らないようにしている」といった声も強く、それぞれのお住まいの近くで接種ができるようにするのが望ましいということだと思います。

ただ、ワクチン接種を迅速着実に進めるために、様々な方途を検討することは大切なことですし、そして、なんであれ、すべてが完璧に予定通りにはいかないものでもあると思いますので、今回のように、状況に応じて、迅速に柔軟な対応が取られることが大切だと思います。

6月21日から始まる職域接種については、6月11日時点で約1800か所で900万人が接種を予定しています。「大企業優遇ではないか」といった批判もありますが、いろいろな機会を最大限活用することが接種の進展につながること、過剰に平等を要求することが却って非効率を生じさせる場合があること、そして、接種機会を拡大することは、社会全体の感染を抑制することにつながり、高齢者や基礎疾患のある方等、高リスクの方の接種に影響を及ぼさない形で職域接種が進められていくのであれば、結果として、国民全体の利益に資するだろうと思います。

なお、大学や職域接種においては、副反応に備えた健康観察の体制や、ワクチン接種が強制的なものとなってはいけないこと等について、一層留意が必要と思います。

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