感染収束の切り札であるワクチン。「自分のワクチン接種はいつ頃?」「海外では行動規制が緩められてきてるけど、日本は?」――最新のデータを基に、豊田真由子がお答えします。
目次
#1 緊急事態宣言
#2 ワクチン接種の進捗状況
#3 いつ頃接種できるようになる?
#4 海外では行動規制が緩められているが、日本はいつになる?
#5 どれくらいワクチン接種が進んだらよいのか?
#6 英国では、ワクチン接種が進んでも、感染が再拡大
#7 世界全体で収束させることが必要
緊急事態宣言
6月20日まで予定されている緊急事態宣言をどうするか、検討が行われています。
現在、新規陽性者数は、全体には減少傾向にありますが、沖縄と北海道はまだステージ4を脱しておらず、医療逼迫の観点から見ると、北海道、愛知、大阪、福岡、沖縄は、依然厳しい状況にあります。東京や大阪で人流が増えてきていることの影響も、今後出てくる可能性があります。
しかしながら、感染拡大を抑えるために必要とは分かりつつも、社会経済活動や国民感情の観点からは、「この状況をいつまで続けなければならないの!?」という思いが強いのではないかと思います。本年1月1日から6月20日までで見ると、実に「171日のうち、130日が緊急事態宣言下にある」ことになります。社会経済状況や精神的にも、「もう限界」という声は切実です。自粛疲れ・緊急事態宣言慣れで、もはやあまり行動変容に結びつかないということも、各地で聞かれます。
こうした難しい状況の中、感染収束の「切り札」と言われているのが、ワクチンです。
ワクチン接種について、当初いろいろな混乱はありました(現在接種が進んでいる国も、それは同様です)が、本当に多くの方の尽力で、大幅に進展してきており、今後、職域接種や64歳以下の方々の接種も始まります。
ワクチンに関し、日々いろいろな情報が更新される中、「それで、結局今、なにがどうなっているの?」というご質問にお答えすべく、ワクチン接種の現状と今後の見通しや、ワクチン接種後の行動制限の解除、世界の課題等について、最新のデータや研究報告なども踏まえ、整理してみたいと思います。