そういえば、うちの会社に「グローバルなアート・文化のコミュニティーを生み出すプラットフォーム『THE KYOTO』」というものがあったな。
THE KYOTO編集長(京都府亀岡市出身)「編集長としては『京都は文化のシンボルワード』と答えています。歴史や伝統を培い、文化を凝縮しているのが『京都』です」
土地の意識にとらわれない高尚なお答えだなあと思いきや…。
「取材先で『どこの出身ですか』と尋ねられると『京都府内出身です』と答えます。『京都』とは言いません。明確に差別化されています。亀岡の人たちは京都市内の人たちに対して屈折した思いがあると思う」
やっぱり「京都」には大きな壁が存在するのでしょうか。え、違う?
THE KYOTO担当役員(京都市伏見区出身)「『京都』は全世界やと思う。エリアとして捉えていない。『京都』は土地ではなく価値観やと思う」
ふむふむ。ちょっと難しいですが「京都」は価値観なんですね!
やっぱり真ん中の人に聞いてみた
たくさんの人に聞いてみたけど、謎は深まるばかり…。最後は京都市中心部の「田の字地区」付近に住んでいる人に尋ねてみよう。
滋賀本社代表(京都市中京区在住)「そりゃ、上・中・下(上京区、中京区、下京区)やろ。まあ、哲学の道や京大、清水寺、竜安寺とかがある左京区、東山区、右京区は加えてもいいかもな」
世界遺産でさえも「真の『京都』」と言えないということでしょうか…。「京都」ってなかなか複雑だなあ。
では、編集局長の見解は…!
でも、社会正義を掲げて差別を許さないはずの新聞社がこんなことでいいんでしょうか、編集局長!
編集局長(滋賀県守山市出身)「僕も滋賀県人なので『京都』の中に線引きがあったんやと驚きました。『京都の中心部だけが京都』だの『山科は大津にくれてやる』だの、ばかげているというか。京都新聞社としては『京都』のプライドやブランドは大事にしつつ、京都市中心部だけでなく滋賀も含めた各地の魅力に光を当てて報道していきたいです」