SNS上に並ぶ<傾く><汁漏れる><専用が欲しい><すぽっと入るやつ欲しい><小さめサイズ出ないかな>。これらは全て、エコバッグの中でコンビニ弁当が傾く問題に苦しむ、ツイッターユーザーたちの嘆きや要望です。
たしかにコンビニやスーパーで弁当を購入し普通サイズのエコバッグに入れると、あっちに傾き、こっちに傾き。自宅に到着した時にはトレーの片方には大きな空間が。あるあるです。
こんな悩みを解消してくれそうなエコバッグを京都のメーカーが発売しました。責任者は「めちゃくちゃ売れてます」とうれしい悲鳴を上げます。
1年前、社員から「絶対に必要になる」
コンビニ弁当にぴったりのエコバッグを手掛けたのは、創業1974(昭和49)年の和雑貨製造・販売メーカー「くろちく」(京都市中京区)です。
約10年前からエコバッグの販売を行う同社では、今年7月からのレジ袋有料化に合わせ、昨年から新商品の企画会議を重ねてきました。スタッフから真っ先に上がった声が「コンビニ弁当用のマチが広いサイズは絶対必要になりますよ」。自分たちの買い物経験に基づき、通常サイズよりも小さめで底が広い「広底エコバッグ」(税込660円)を開発しました。
デザインは野ばら、華桜、はな蜀江(しょっこう)文様、鳥獣戯画、吉原つなぎの5種。サイズは縦27センチ、横43センチ、マチ19センチ。弁当に限らず、1、2点のちょっとした買い物にもちょうどいいサイズ感です。特に人気の柄は鳥獣戯画。「男性にも女性にも人気です」(担当者)。
初回分5000個が完売状態
販売をスタートした5月にはほどんど動きがなかったものの、6月に入ると「恐ろしい数の受注が寄せられました」。7月には初回分5000個の在庫が底をつき完売状態に。「急ピッチで増産していますが、生産が追い付かない状態です」(担当者)。現在はネットショップや全国の小売店での在庫を残すのみ。次回入荷は10月中旬の予定だそうです。
くろちくホームページ(https://www.kurochiku.co.jp/)
コンビニ各社も動き
弁当用エコバッグの販売はコンビニ各社でも動きがあります。
セブン―イレブン・ジャパンは3月、弁当やケーキの箱なども入れやすいバッグを家庭用品のマーナと共同開発。ファミリーマートは、クルリトデイリーバックを販売。また、ローソンは8月4日から、関東・甲信越地区のローソンとナチュラルローソンで、弁当が平置きできるエコバッグを発売しました。