まだまだコロナ禍の影響は大きく、店の先行きへの不安は尽きないが、そんな中でも気になるのはやっぱり今年のカープ。「打線は広輔が帰ってきたし、誠也や西川も打ってくれるから大丈夫だと思うけど、心配なのは投手陣。リリーフ陣がちょっとね。佐々岡監督は投手の気持ちもよく分かるはず。個々の力も見極めながら、うまくやりくりしていってほしい」とエールを送る。
何よりもカープが頑張れば、広島の街全体が活気づく。「とにかく無事にプロ野球が開幕して、お客さんにはカープの試合に一喜一憂しながら、おいしい焼き鳥やお酒を楽しんでもらいたい」と、店がにぎわいを取り戻す日を待ちわびる。
カープの現役選手の名前が商品名になっていることでも知られるカープ鳥。開幕に合わせて「佐々岡監督(ハツ)」「森下(手羽先)」「宇草(エビ塩焼き)」なども新たにお目見えする。「コロナに負けず、カープと一緒にカープ鳥も頑張っていきますよ!」。木下さんの明るい声が店内に響き渡った。
▼木下富雄(きのした・とみお)1951年5月7日生まれ。埼玉県出身。現役時代は右投げ右打ちの内野手。182センチ、84キロ。春日部高から駒大を経て、73年度のドラフト1位でカープ入団。投手と捕手以外ならどこでも守れるユーティリティープレーヤーとして5度のリーグ優勝、3度の日本一に貢献し、87年限りで引退。14年間の通算成績は1364試合出場、583安打、打率.240、48本塁打、221打点。引退後は1軍チーフコーチや2軍監督、中国放送解説者を務めた。
(まいどなニュース/デイリースポーツ・工藤直樹)