京都市美術館別館の目の前に、超巨大なこけし(しかも寝ている!?)が登場し、その「インスタ映え」ぶりが話題になっています。ツイッターには「なぜここにいるのか、そしてなぜ寝転んでいるのか」「夢に出そう」「涅槃仏か」などのツイートが続々。「ちょっと前までは立っていた」との目撃情報もあり、手掛けた2人組現代アートユニット「Yotta(ヨタ)」の山脇弘道さん(35)に、そのワケを聞きました。
-まず、こけしのプロフィールを。
「花子」といいます。身長約12メートル、頭の横幅は約4メートルで、バルーンで空気で膨らませています。今回の展示は京都文化力プロジェクトの「ヨタの鬼セレブレーション」という企画で、3月17日まで市内3カ所で「花子」を含む3作品を展示しています。
-なぜ、こけしを?
僕たちは昔の日本をテーマに創作をしているんですが、昔ってどの家にもこけしってありませんでした?で、東北6県の温泉地や職人さんを訪ねたところ、そもそも温泉地の良い「気」を持ち帰るためのものだったというルーツを知って。だから、大仏みたいなこけしがあったら、良い「気」をいっぱい届けられるんじゃないかと。
-最初は立っていたとの情報がありますが。
ええ。展示は2月17日からだったんですが、当時は立っていました。でも、巨大なものがある日突然出現し、突然寝転んでいたら面白い、と、25日から一度しぼんでいただいて、28日朝に寝姿になりました。
-こけしって寝るんですか?
これもルーツを調べていて知ったんですが、こけしって子どもの布団に一緒に寝転がしておくのが本来の姿だったそうです。それが明治ごろから収集家が置物として飾るようになり、今のように足元が太くなった…と。だから、もともと花子も寝転がれるように作ってあるんです。