子どもの人形遊びに付き合っていると、子どもの想像力の豊かさに感心する親御さんも多いのではないでしょうか。Instagramで育児漫画を発信しているまぼさんの作品『脚本・演出・しおさん』では、まぼさんの娘が楽しむこだわりの人形遊びについて描かれています。
作者の娘・しおさんが人形遊びの定番おもちゃである『メルちゃん』と出会ったのは、1歳5カ月の頃でした。家族で泊まった旅館のキッズルームにあったメルちゃんをとても気に入り、旅行中はずっとお世話をしていたそうです。その姿を見た作者は、1カ月後のクリスマスにしおさんにメルちゃんをプレゼントすることにしました。
しおさんは寝る時もお風呂に入る時もメルちゃんと一緒に過ごします。最初はお世話遊びを楽しむだけでしたが、作者がメルちゃんの声を担当したことをきっかけに、しおさんの演出家生活が始まります。
ある日、しおさんはメルちゃんを連れて、「これ今日のお着替えです」と保育園ごっこをスタートします。しかし作者の返答が気に入らなかったしおさんは「ここで『何時お迎えですか?』って聞いて」「そしたら私が『5時半お迎えです』って言うから」と、セリフを一言一句細かく指示してくるのです。
しかもその先にも続きがあり、発熱してしまったメルちゃんをお迎えに行く展開になります。そして病院で注射を頑張ったメルちゃんは、ご褒美にキャンディを買ってもらったものの、そのキャンディが泥棒に盗まれてしまうというドラマチックな展開まで用意されていたのです。
こうしたシナリオは1本だけではありません。数多くの物語が存在し、そのたびにメルちゃん役を務める作者は大忙しです。演技指導も細かいため、かなり気力を消耗するのだと話します。
それでも、メルちゃんを通してしおさんが社会や人間関係をどのように見ているのかが垣間見えるため、この遊びの時間は作者にとっても興味深いものでした。
1〜2歳頃のメルちゃんは、しおさん自身を映したような可愛らしい赤ちゃんでした。しかし3歳頃になると優等生キャラクターになり、4歳頃には少しわがままで手のかかる女の子へと成長します。意地悪をしたり恋をしたりと、その役柄はどんどん複雑になっていきました。
そんなメルちゃんとしおさんが遊ぶ日々にも終わりが来るのでしょう。それでも、メルちゃんという存在を通して見えてくるしおさんの成長を、できるだけ長く見守っていたいと作者は思うのでした。
読者からは「年少クラスで同じような脚本家&演出家の女の子がいます」「我が子も同年代の時に強制演出でリカちゃん遊びに付き合っていました」など共感の声が多くあがっています。そんな同作について、作者のまぼさんに詳しく話を聞きました。
しおさんの演出指導は普段でも…
ー娘さんの細かい演出指導が始まったのはいつ頃からだったのでしょうか?
3歳後半くらいから、私と娘の人形遊びの中で、アドリブで生まれたシナリオの中にキラリと光る「黄金パターン」を見つけると、以降そのシナリオ通りに演じるように指導が入るようになりました(笑)
ペロペロキャンディは絵本やアニメの中にはたくさん出てくるけど、実生活だとあまり手にすることはないですよね。なので娘の中でペロペロキャンディの価値がすごく高くなってしまって、ご褒美に値する宝であり、盗まれるほどの宝なのです。
ー特に印象に残っているシナリオはありますか?
人形遊びではないのですが、ふたりでお散歩している時にちょうどいい電柱を見つけると「ママはドーナツ泥棒ね、しおちゃんが見つけるからあの電柱に隠れて」といった"やらせ逮捕劇”がしこまれることもあります。
ー今はどんなメルちゃんになっているのでしょうか?
最近のメルちゃんですが、原点に立ち返って「甲斐甲斐しくお世話するモード」になっております。現在のメルちゃんは、昨夜お風呂に入れて洗ってもらったので風呂場で干されております。
<まぼさん関連情報>
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