結婚は、安心や安定といった“得るもの”に注目が集まりやすい一方で、自分の時間、行動の自由など、独身時代には当たり前だったものが変化します。レゾンデートル株式会社(東京都新宿区)が実施した「結婚によって”失ったもの”」に関する意識調査によると、結婚によって失ったものは、男女いずれも「時間や行動の自由」が最多となりました。
調査は、全国の20〜59歳の既婚男女3000人(10歳刻みで男女各375人)を対象として、2026年3月〜4月の期間にインターネットで実施されました。
まず、「現在の結婚生活の満足度」について結婚年数別に見ていくと、結婚3年未満の層は「満足」が78.3%に達した一方で、結婚3〜9年の層では69.9%、10〜19年の層では61.6%、20年以上の層では60.0%と、結婚年数の経過とともに満足している割合が低下する傾向が見られました。
他方、「不満」と答えた人は、3年未満の層で10.1%、3〜9年の層では11.3%、10〜19年の層では15.0%、20年以上の層では17.6%と、年数とともに一定の上昇は見られるものの、満足層の縮小に比べると、その増え方は緩やかです。
また、「どちらとも言えない」とする中間層については、3年未満の層は11.5%、10〜19年の層では23.4%、20年以上の層では22.4%となり、結婚生活が年数とともに単純に悪化するというより、評価が曖昧になっていく傾向がうかがえました。
では、結婚生活のなかで、独身時代と比べて「何かを失った」と感じている人はどれほどいるのでしょうか。
この質問を結婚生活の満足度別に見ると、「満足」と答えた人の40.1%に対して、「不満」とした人では72.3%と大きな差が見られ、結婚生活に不満がある人ほど「何かを失った」という感覚も強くなりやすいことが明らかとなりました。
しかし、見逃せないのが、満足している人の中でも4割が「何かを失った」と感じているという点です。結婚生活に満足していても、何かを手放したという感覚を抱えながら、そのうえで現在の生活を受け入れている様子が見えてきます。
独身時代と比べて何かを失ったと回答した人に具体的な内容を聞いたところ、男女ともに「時間や行動の自由」(男性59.4%、女性67.4%)と「お金」(同42.6%、44.2%)に回答が集まりました。
そのほか、男性のほうが多くなった項目としては、「異性との出会い」(同35.1%、25.4%)や「セックスの頻度」(同31.7%、25.1%)などが挙がり、異性との接点や性的な機会の変化をより強く意識しているのは男性側であることがうかがえます。
一方、女性のほうが多くなった項目は、「仕事やキャリア」(同13.5%、29.5%)や「友人関係」(同24.2%、31.5%)、「恋愛感情」(同25.9%、29.4%)などが挙がり、特に「仕事やキャリア」は男女差が16ptあり、結婚後の役割分担や生活環境の変化が、女性の就業継続や働き方により強く影響している可能性が示唆されました。