結婚しているみなさんは、1日のうちどのくらい会話していますか。全国の同居している既婚者1030人(男女各515人)に聞いたところ、女性のほうが「配偶者との会話が少ない」と感じていることが分かりました。特に、結婚11~15年目の女性は、約半数が「30分未満」と回答したそうです。
花王株式会社(東京都中央区)のトータルメンズケアブランド『サクセス』が、「夫婦の会話と買い物の実態調査2023」と題して、2023年8月にインターネットで実施した調査です。
調査によると、「夫婦の会話時間(対面・電話・メール等含む)」は女性の方が男性より会話量が少ないと感じており、1日平均「30分未満」と答えた割合は、男性が27%だったのに対して、女性は34%となりました。特に、結婚11~15年目の女性は46%と、男性の27%と比べると19ptの差が見られました。
ちなみに、「30分未満」と答えた割合が最も少なかったのは、結婚3年以内の夫婦で、男性が14%、女性が13%でした。
さらに、「配偶者との会話の満足度」を会話時間別に見ると、3時間以上の人は88%、1時間~3時間未満の人は77%が「満足している」と答えたのに対して、30分未満の人では42%にまで減少しており、会話量が多いほど会話の満足度が高いことが分かりました。
次に、「家族の日用品を購入するとき、配偶者に相談をしていますか」と聞いたところ、男性の32%、女性の47%が「相談をしていない」と回答。なお、この質問においても、結婚11~15年目の女性が57%と相談しない割合が最も高くなりました。
さらに、「夫が使う日用品(共用も含む)を妻が代理で購入している割合」を見ると、結婚年数で違いがあり、シャンプーでは他の結婚年数の女性が5割前後であったのに対して、結婚11~15年目の女性は64%と最も多い結果になりました。
また、「夫が使うシャンプーについての会話」については、男性の60%、女性の67%が「会話をしていない」と回答。これを結婚年数別に見ると、男女いずれも結婚歴が長くなるほど会話をしていない人が多くなっていました。
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なお、同調査では2023年10月に「夫婦の買い物」について、同居している既婚者6組にインタビュー調査を実施しています。
1.子供の習い事や課外活動などが活発になってきた頃から、二人での会話時間や一緒に買い物へ行く頻度が少なくなった
「子供がいるとなると、21時までに寝かせることから逆算してスケジュールを考える。夫婦の会話も『おはよう』『おやすみ』の前後しかなくなったし、買い物に行っても別行動になっていた」(結婚11年目/妻)
2.買ってきてもらえることに感謝している
「昔からあれが好き、これが好きと妻に伝えることが多かった。苦手な洗顔スクラブを妻が買ってきた時は、とりあえず全部使ってから「ごめん、実はあれ苦手なんだよね」とあとで伝える。買い物をお願いしてしまっている立場なので、むしろ感謝している」(結婚10年目/夫)
3.一人で買い物をしていると何がいいのかちょっと迷う
「売り場でいろいろな種類があるので、どれが夫に合うのかなと考えながら選んでいる。特に決め手はない。夫から不満は言われないけれど、他のものを買ったほうがいいのかなと見たりする。ただ、何がいいか分からないのでとりあえず買わずに帰るときもある」(結婚15年目/妻)
4.夫のこだわりがないので私が決めちゃっている
「私がフィーリングとコスパで決めちゃっている。使っている日用品が切れそうになったときに会話するぐらい。相手の好みは把握していると思う」(結婚14年目/妻)
5. 二人で買い物に行くことがコミュニケーションの場になっている
「妻が “みりん風調味料”を買ってきたが、本当は“みりん”を買ってほしかった。こういったことも普段は言えないが、一緒に買い物に行ったときにさりげなく伝えることができた。『来週友だちが来るからこれ買っておこう』という会話から話が膨らみ、お互いの交友関係や来週の予定について会話することができている」(結婚5年目/夫)