ギリギリ都内に位置する“ギリ都内駅”と一駅で都内に行ける“ほぼ都内駅”では、どちらの家賃が安いのでしょうか。株式会社LIFULL(東京都千代田区)が運営する不動産・住宅情報サービス『LIFULL HOME'S』がこのほど発表した「都県境の家賃が安い駅ランキング」によると、神奈川県・埼玉県の都県境では、いずれも“ほぼ都内駅”のほうが安くなった一方、千葉県の都県境では、エリアや路線によって家賃相場が安くなることがわかりました。
調査は、2023年8月~2024年7月の期間に、東京都と隣接する神奈川県、埼玉県、千葉県の各路線のおける都県境の駅ごとの単身向け賃貸物件の家賃相場を比較し、差額の大きい順にランキング化したといいます。
なお、対象物件は同サービスに掲載された築40年以内、駅徒歩20分以内、専有面積15平米以上40平米未満の賃貸物件で、家賃相場は管理費を含む⽉額賃料から中央値を算出しています。
まず、東京都と神奈川県における都県境の家賃が安い駅ランキングをみると、1位はJR東海道線の「川崎」(家賃相場8万6000円)となりました。JR東海道線の都県境は、神奈川県川崎市中原区の「川崎」と東京都港区の「品川」(同10万9000円)で、家賃相場の差額は「2万3000円」となり、ランキング中、8駅が神奈川県の駅であることから、東京都-神奈川県の都県境では、神奈川県内の“ほぼ都内駅”のほうが安いと言えそうです。
続いて、東京都と埼玉県における都県境の家賃が安い駅ランキングをみると、JR埼京線の「戸田公園」(同6万9000円)が1位となりました。JR埼京線の都県境は、埼玉県戸田市の「戸田公園」と東京都北区の「浮間舟渡」(同8万5000円)で、家賃相場の差額は「1万6000円」となり、ランクインした駅すべてが埼玉県の駅であることから東京都-埼玉県の都県境では、埼玉県の“ほぼ都内駅”のほうが安いことがわかりました。
最後に、東京都と千葉県における都県境の家賃が安い駅ランキングでは、1位はJR総武本線の「市川」(同7万3000円)となりました。JR総武本線の都県境は、千葉県市川市の「市川」と東京都江戸川区の「新小岩」(同7万3000円)で、家賃相場の差額は「4500円」です。
千葉県に隣接する葛飾区、江戸川区、足立区は都内でも家賃相場が抑えられている傾向にあり、ランキングでも“ほぼ都内駅”と“ギリ都内駅”が同数であることから、東京都-千葉県の都県境は、都内や千葉県に限らずエリアや路線によって家賃相場が安くなることがわかりました。