子猫に比べて、大人猫は里親希望者が少ない傾向にあるもの。しかし、omusubi620さん(@omusubi620)は過酷な外猫生活の中で7匹の子猫を産み、育てていたおむすびちゃんの幸せを願い、自宅に迎え入れました。
外で育児を頑張った母猫を幸せにしたい
おむすびちゃんは、元野良猫。餌やりさんからご飯を貰いながら生活していました。外猫生活の中では7匹の子猫を産み、植え込みに隠して必死に子育て。
そんな時、動物保護団体から救いの手が伸ばされ、子猫と共に保護されたのです。
同時期、実家で猫がいる生活を送ってきた飼い主さんは男性と2人で暮らすようになり、どちらかが家にいることができる環境になったため、猫のお迎えを検討し始めました。タイミングよく目に飛び込んできたのは、保護ボランティアさんがSNSに投稿したおむすびちゃん親子の里親募集。
かわいい子猫たちに心惹かれつつも、飼い主さんが一番気になったのは親猫であるおむすびちゃんでした。思い切って里親希望の連絡を入れると、保護ボランティアさんから「親猫の里親希望者は、なかなかいない」と喜ばれたそう。
その言葉を聞き、おむすびちゃんを迎えたい気持ちはより強くなりました。
「正直、子猫をお世話できる自信はありませんでしたし、外で頑張った分、絶対に幸せにしてあげたいと思ったので、里親の第1候補にしていただきました」
後日、飼い主さんは保護ボランティアさん宅で、おむすびちゃんと初対面。子猫たち全員の譲渡が済んだ後、おむすびちゃんを自宅に迎え入れました。
信頼関係ができて自由奔放な姿が見られるように
お迎え当初、おむすびちゃんは部屋の隅にある物陰やベッドの下に隠れて人間観察。しかし、幸せを願う飼い主さんの優しい気持ちが伝わったのか、次第に心を許してくれるようになりました。
おっとりしていて優しい性格は、お迎えから1年経った今でも変わらず。飼い主さんとの信頼関係が深まってきたからか、「膝に乗せて」とねだったり、お腹を出して“撫でてアピール”をしたりするなど、甘えん坊な姿もたくさん見せてくれるようになりました。
また、夜中に飼い主さんたちが寝静まると、頭上を走り、枕や頭を踏み台にして窓から外を眺めることも。自由奔放な姿が見られるようになったのも、心の距離が縮まった証拠です。
「おむすびは家族。暖かくてふわふわしているおむすびを触ると、毎日幸せな気持ちになります」
同居男性の前ではデレモードに!
ただ、飼い主さんにはひとつだけ気になることがあるよう。それは、同居男性と飼い主さん相手では、おむすびちゃんの態度に違いがあることです。
おむすびちゃんはなぜか、朝5時頃になると寝ている同居男性の顔をほぼゼロ距離で、じっと覗き込み、顔を舐めるのがルーティン。しかし、その愛くるしい行動を飼い主さんにしてくれたことはありません。
「あと、同居男性が帰ってくると嬉しいみたいで、寝ていてもサッと起きてドアまでお迎えに走ります。女の私にはしてくれません(笑)」
逆に飼い主さんだけにしてくれることと言えば、たまに見せる頭ポンポン。ポンポンと叩いた後は、必ず髪を毛づくろいしてくれます。
「普段、噛んだり引っ掻いたりしない子なのに、なぜか私だけポンポンと叩かれます(笑)。爪を出さないので痛くはありませんが、理由がわからない不思議な行動です」
もしかしたら、「我が子」だと思われて躾をされているのかも…? 謎行動をユニークに解釈しながら、飼い主さんはおむすびちゃんが見せてくれる行動のひとつひとつを大切に受け止めています。