転職をする際には、キャリアプランを作成しておくことが大切です。しかし、どのように作成すべきかわからない方も多いのではないでしょうか。本記事では、キャリアプランとは何か、作成するメリットを解説します。また、キャリアプランを作成する手順やポイントも併せて解説するので、ぜひ参考にしてください。
キャリアプランとは?
キャリアプランとは、理想のキャリア実現に向けた計画のことです。具体的には、これからやりたいことや理想の働き方を実現するために必要な行動をまとめた計画を指します。
従来、入社から定年までを一つの企業で勤め上げる働き方が一般的でした。しかし、近年は働き方の価値観が多様化し、転職が珍しいことではなくなっています。
さまざまな働き方が存在するなか、自分がどのようなキャリアを築いていきたいか、何を実現させたいかを考えることが重要です。
キャリアプランを作成すると、自分の進むべき方向性が明確になり、今何をすべきかが見えてきます。
キャリアプランと類似用語との違い
キャリアプランに類似した用語に、キャリアビジョンやキャリアパス、キャリアデザインなどがあります。いずれも「キャリア」という言葉が含まれていますが、それぞれ内容が異なります。
【キャリアビジョンとの違い】
キャリアビジョンは、将来の自分の理想像であり、キャリアに限らずプライベートな側面も含むのが特徴です。
人生には、就職や転職、結婚、出産などのさまざまなターニングポイントがあります。キャリアビジョンは、これらのターニングポイントを見据えて、どのように人生を歩むかを示す用語です。
たとえば「子育てと仕事を両立させつつ、10年後には特定のポストに就きたい」「趣味の英会話を活かし、ゆくゆくはグローバル事業に携わりたい」といった目標があげられます。
キャリアビジョンは、キャリアプランの最終的な目的地とも言えるでしょう。
【キャリアパスとの違い】
キャリアパスは、一つの企業のなかで目標にたどり着くまでのプロセスを指します。おもに企業側が従業員や求職者に提示するものです。
キャリアパスは、業務経験やスキルを主軸としています。たとえば「営業で培った経験を活かし、将来は製品開発部門でマネージャーとしての役割を担う」「入社後、現場勤務を5年間経験したあと、ディレクターとして働く」といった例があげられます。
近年は、求職者や従業員の働く意欲や目的につながるとして、キャリアパスを積極的に提示する企業が増えています。
【キャリアデザインとの違い】
キャリアデザインとは、将来の目標や理想の自分を実現するため、自分の人生を主体的に設計し、実現していくことです。
会社や上司など周りに流されるのではなく、自分の知識やスキル、行動特性、仕事に対する価値観、将来の姿などを考慮し、自らの意思でキャリアや働き方を決定、主体的に行動することを指します。
キャリアプランを作成するメリット
自分のキャリアを考える際には、キャリアプランが役立ちます。また転職の際は応募先企業からキャリアプランを聞かれるケースもあるため、事前に作成しておくとスムーズに受け答えできるでしょう。
【今やるべきことが明確になる】
キャリアプランを作成すると、将来の目標が明確になるため、理想的なキャリアに向けて、主体的に動き出せるのがメリットです。
目標達成のために何をすべきか、どのような知識・スキルを身に付けるべきか、など具体的な行動計画を立てることができます。
また、目の前の取り組むべきことに集中でき、今の働き方に関するストレスも軽減されるでしょう。
【仕事に対するモチベーションがアップする】
キャリアプランを作成すると、仕事に対するモチベーションの向上にもつながります。望むキャリアに向けた具体的な行動が明確になるため、仕事に積極的に取り組めるようになるでしょう。
キャリアに関する目標がない場合、モチベーションが低下しやすく、スキルアップやキャリアアップのチャンスを逃す可能性も高まります。
キャリアプランの作成は、キャリアでの目標を明確にすることでもあります。自分の行動が目標の実現につながっていることを実感できれば、より一層モチベーションが高まるでしょう。
【キャリアを選択する際の基準になる】
キャリアプランは、キャリアを選択する際の基準の一つになります。
理想とするキャリアを実現するには、自分にとって有益な選択をしなければなりません。しかし、キャリアの岐路に立ったとき、どの方向に向かうべきか判断に迷うケースもあるでしょう。判断を誤れば、キャリアアップや転職に影響する可能性もあります。
キャリアプランを作成することで、現状を客観的に把握でき、理想のキャリアを実現するための選択をしやすくなります。目標が定まっていれば、自分の進むべき道を見定められるでしょう。