「俺の稼いだ金」と言われたときの対処法は?
毎月の収入や生活費を「俺の稼いだ金」と呼ぶ夫にどのように対抗すればいいのでしょうか。夫に誤った考えを気づかせる方法や、妻のストレスを解消する対処法などを紹介します。
▽生活費について話し合う
自分で稼いだお金はすべて自分が自由に使えると思っている夫とは、家計について一度話し合ってみましょう。夫は1カ月生活するのに、どれくらいの費用がかかっているのか、理解していない可能性があります。
1カ月生活するのに、具体的にいくらかかるのかを知れば、妻がやりくりに苦労していることを理解してくれるかもしれません。ついでに、妻が無報酬で毎日、家事をこなしていることも念押ししておきましょう。そのうえで、将来に向け貯蓄がいくら必要なのか、子供の教育費にいくら必要なのかをよく話し合えば、夫も少しは考えを改めてくれる可能性があります。
▽自分で稼ぐ方法を考える
夫が「俺の稼いだ金は俺が自由にできる」と言うのなら、妻も自分で稼ぐ方法を考えてみましょう。幸い、最近は働きに出なくても、オンラインでお金を稼げる方法があります。手芸などが得意なら、自作の作品を販売するとネットの販売サイトで売れるかもしれませんし、イラストが得意ならイラストを描く仕事を隙間時間を見つけて受注することもできます。
もちろん、パートに出て働くのもいいでしょう。しかし、夫がモラハラ気質の場合、妻が外で働くのを嫌がる傾向があり、中には仕事をさせないように邪魔をするケースもあるので、注意が必要です。いずれにせよ、以前、働いていたときの資格や技術、趣味を生かして稼げる方法がないか、考えてみましょう。
▽家事を放棄してみる
夫が自分一人の力でお金を稼いできていると思っているのなら、家事を一時的に放棄するのも効果的かもしれません。妻が家事や育児をしているから、夫も仕事に専念できているのだということを分かってもらいましょう。
ただ、仕事に支障をきたすほど徹底的に放棄すると、夫も感情的になって夫婦関係が悪化する可能性があるので、ほどほどにしましょう。少しだけ困らせて、本気で怒っているという態度を示すことで、夫も反省してくれれば、妻のストレスも少しは解消するかもしれません。
▽第三者に相談してみる
妻の話し合いにも応じず、妻が不満を示しただけで「俺の稼いだ金の使い道にいちいち文句をつけるな」などと激高するようなら、夫の行動はモラハラや経済DVの可能性があります。そうなると、簡単に言動は改まりません。
モラハラや経済DVのときは、夫婦間で問題を解決するのは難しいため、第三者に間に入ってもらうのが有効です。モラハラ気質の人は、自分より立場が上の人の意見には耳を傾けるので、会社の上司や信頼できる目上の人に相談するといいでしょう。また、自治体や法律事務所の中には相談窓口を開設しているところもあります。
▽別居や離婚を検討する
「俺の稼いだ金を勝手に使うな」などと言う夫に責められ、精神的に疲れてしまったときは、夫と距離を取ることも一つの方法です。そのまま我慢していると、夫の言動がエスカレートしていく可能性があります。別居や離婚も検討しましょう。
自分が稼いだお金は自分のものと考えている夫は、別居や離婚を切り出しても「家を出たら、一切生活費は出さない」「財産分与はしない」などと主張する可能性があります。生活費の要求や離婚時の財産分与は妻の正当な権利です。しっかり権利を主張できるよう、弁護士に相談するといいでしょう。