「犬が破いた障子から太陽が昇ってきた」
投稿には、破いてしまった障子の穴から、神々しい日の出の光が差し込む様子が写っています。なんとも美しい景色ですが、その穴はワンちゃんが破いたものなんですね!?
もしかするとワンちゃんはこうなることを予想していたのかと思われるほどの見事な瞬間を捉えています。
「拝みましょう」
「絶景かな」
「日出る国の犬神様?」
「全てお見通しだったってわけか…」
あまりにも偶然の出来事にコメント欄にも絶賛の声が多数寄せられています。投稿をされた梶井照陰『お寺のハナちゃん』(@syoinkaji)さんは、新潟県佐渡島で僧侶をされています。お話を聞きました。
ーー障子を破いた犯人はどの子なのでしょうか?
「一緒に暮らしている柴犬のハナです」
ーーこちらの光景を見た時のご感想をお聞かせください!
「ハナと散歩から帰ってきてふと障子を見たところ、1か所、障子の穴を突き抜けるようにして太陽光が壁に射していました。もしかしたらと思い、その破れた穴をのぞいたら、朝日が昇っていました。障子を破るのは困ったものですが、その小さな世界に赤々と朝日が差しているのを見て、思わずスマホのカメラを起動した次第です」
ーー柴犬のハナちゃんと一緒に暮らしはじめたきっかけは?
「当時(2020年)、認知症も進んできた祖母との2人暮らしに行き詰まりを感じて、その数年前から犬を迎えたいと思っていました」
ーーハナちゃんはいつもお寺にいるのでしょうか?
「はい、お寺にいますが、縄張り意識が強い柴犬で、人見知りが激しく、吠えたり噛みつこうとしたりもするので、普段は家の中におります。散歩の要求は多めです…。私がいるとき以外は触れあったりすることが難しい状況ではあります」
ーー普通の家庭で飼われている柴犬と違うなぁ〜と感じることはありますか?
「お寺もそうですが、佐渡という環境が犬と暮らすのに恵まれていると感じます。野山を走りまわったり、船で沖に出たりと大自然の中で暮らしているため、『野生児』といった感じです」
梶井照陰さんは、「今年8月に、祖母とハナと私の暮らしを一冊の本にまとめた『お寺のハナちゃん』(リトルモア)を出版しました。大自然の中で生き生きと走り回るハナの姿をぜひ見て頂けたらと思います。天衣無縫なハナを見ていると、時々仏教語が浮かんできます。そんな言葉も織り込んだ一冊です。書店のほか、ネットでも販売しています。ぜひお手にとってみてください。
また10月27〜31日、東京の西荻窪にある「となりのtOki dOki」(東京都杉並区)で写真展「お寺のハナちゃん」も開催しますのでこちらもどうぞよろしくお願いします!京都や新潟などでも展示がありますので、よろしければぜひ足を運んでみてください」と教えてくれました。
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▽梶井照陰 写真展「Exhibition お寺のハナちゃん」
10月27日(金)~31日(火) となりのtOki dOki(東京・西荻窪)
11月8日(水)~25日(土) ニカラ(新潟県佐渡市)
12月1日(金)~15日(金) 誠光社(京都府京都市)
12月5日(火)~24日(日) 北書店 (新潟県新潟市)