36歳男性「妻と子どもの3人家族。貯金ゼロですが、生活できているので、特に問題だと思っていません」…FPが訴える“将来に備える必要性”

福永 涼子 福永 涼子

お金を貯めるためには「仕組みづくり」から

相談者さんは「将来を考えてお金を貯められるか、あまり自信がない」とのことでしたが、仕組みを上手に活用すれば難しいことではありません。

仮に、貯めようという意識が持てないなら、仕組みを取り入れることをお勧めします。収入から自動的に貯蓄用のお金が差し引かれ、強制的に貯まる仕組みを取り入れればよいのです。

例えば、給与天引きで職場の財形貯蓄制度を利用するのも一つの選択肢ですし、銀行の積立定期預金で毎月一定金額を貯めていく仕組みを走らせるのもよいでしょう。

また、教育資金づくりについては、少なくとも国から支給される児童手当は子ども名義の口座に貯めるようにして、簡単には引き出せないようにキャッシュカードは持たない、もしくはハサミを入れてしまう…というくらい縛る仕組みにして貯めていくことも考えてみられてはいかがでしょうか。

仕組みを取り入れ、お金を貯めることが習慣になれば、気がつけば貯蓄ができていたということになるはずです。

家族の望みを叶えるために「必要なお金」もある

そもそもお金は、何らかのモノやコトのために使う目的で、稼ぎ貯め増やしていくものです。今後の長い人生の中で、家族の望みを叶えるために必要なお金は色々な場面で出てくると思われます。今をめいいっぱい楽しむことも大切ですが、将来に渡っても楽しめる時間が増やせるように、何らかの目的を持ってお金を貯めることをスタートしてみてください。

また、現在の家計を見直すことで、貯蓄に充てられるお金を増やすことができるかもしれません。妻が短時間勤務や在宅ワークなどに取り組み、月に数万円でも収入を得られれば家計は潤うでしょう。

上手にお金を貯められるようになり、さらにお金まわりの環境を整えるにあたって考えたいことや悩まれることがあれば、その時は私たちFPに気軽にお声かけいただければと思います。

   ◇   ◇

◆福永涼子(ふくなが・りょうこ)FPオフィス「あしたば」のファイナンシャルプランナー(CFP)。2001年にFP資格取得しFP仲間と共に子どもの金融教育を推進。その後、銀行での運用相談業務を経て現職に至る。自身の経験もふまえた「働く女性や母親の視点」でのお金に関するアドバイス&サポートには定評がある。年間約250件の個別相談を実施。

▽FPオフィス「あしたば」
https://ashitaba-mirai.jp/

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