「家を出て行くときの置き手紙作った」
紙工作作家・工作漫画家として活動されているしんらしんげさん(@shin___geki)。Xに投稿された「置き手紙」のクオリティがすごすぎると話題になっています。
真っ白な冊子を開くと、まず「ありがとう」の文字が見えます。ですが、さらに開いてゆくと、なんと線が動いて「さようなら」という文字に変わりました。
冊子の綴じ目の部分に細工がしてあって、ページを開くと紙がわずかにスライド、文字を構成する線の一部が動いて言葉が書き換わるという驚きの仕組み。
「あなたが好きだった」→「あなたが嫌いになった」
「わたしがわるいの」→「あなたもわるいの」
という具合に、それ以降も文字がどんどん変化していきます。
そして最後は、「Thank you」という言葉で、手紙は締めくくられます。
ため息が出そうになるほど素晴らしい作品。
冊子の紙が動くという仕掛けに加え、言葉が真逆の意味に書き換わるという発想。作者の人並み外れた才能を感じずにはいられません。
実際、しんらしんげさんがこの置き手紙の動画をX(旧Twitter)に公開したところ、実に多くの方々から反響がありました。
「センスの塊」
「凄い!どうなってるんだろ」
「この考えには到底辿りつかない…」
「こういうのってどうやって考えたり閃いたりするのかな」
「初めは言われて嬉しい言葉なのに文字が動いて全部辛辣になるように作るの天才」
「家出てくよりもこれ作ってる時が一番ワクワクしそう」
卓越した創作力を駆使して、皆さんを感動させる作品を生み出したしんらしんげさんに聞きました。
――今回の置き手紙を作ろうと思ったきっかけは?
しんらしんげさん:ただ文字が変形する仕掛けを思い付いて試しに作った感じです。文字の変形はどの字でもできるわけではなく、仕掛けを思い付いた文章がたまたまネガティブな感じになったので置き手紙という形にしました。置き手紙をしたい相手がいたわけではないです。
――やはり、どんな文字でも書き換えできるというわけではないのですね。一体、どういう発想で?
しんらしんげさん:以前にGReeeeNさんのミュージックビデオ(『星影のエール Acoustic ver. 』)を作らせていただいたことがあって、その時に作った仕掛けを応用しています。歌詞を紙工作の仕掛けで上手く表現できないかと思い、文字を変形する形を思いつきました。
――うまく作るコツなどあるのでしょうか?
しんらしんげさん:2つの文章から文字の形の共通点を導き出して、それ以外の部分を仕掛けで動かすとうまく作れます。
――この作品で工夫した部分がありましたら教えてください。
しんらしんげさん:2つの文章の辻褄が合うように作らなければならないのが難しかったです。この動画で出てる以外の文章も色々作ろうとしましたが、上手くいかずボツになりました。
――今回の作品以外にも、数々の作品を生み出されていますが、もともと紙工作を志したきっかけは?
しんらしんげさん:大学生の頃暇つぶしで作った「ドラえもん」の紙コップ漫画が想像以上の反響で、当時の国内リツイート数1位になりました。作ったきっかけは偶然思い付いただけなのですが、反響があったことが嬉しくて、以降も色々と作るようになりました。
◇ ◇
自身の才能を駆使して、多くの人を驚かせ、楽しませる作品をたくさん作られているしんらしんげさん。
ご自身の作品について、オススメをおうかがいしたところ、『夏祭りの彼女』、『愛する日々』という2作品を紹介いただきました。
『夏祭りの彼女』については、「顔の向きが変わる仕掛けの作品は色々作ってますがこれが一番よく動いていてお気に入りです」とのこと。
『愛する日々』については、「絵が動く仕掛けだけではなくストーリーにも仕掛けを作っています」と話します。
また、しんらしんげさんの作品はYouTubeでも公開されています。
■しんらしんげさんのX(旧Twitter)はこちら
→https://twitter.com/shin___geki
■しんらしんげさんのYouTube Channelはこちら
→https://www.youtube.com/@shinrashinge4480