チューリッヒ保険会社(東京都中野区)は、1週間に1回以上運転している全国のドライバー2230人を対象に、「第6回 あおり運転実態調査」を2023年6月にインターネットで実施しました。同調査によると、半数以上の人が「あおり運転をされた経験がある」と回答しました。また、あおり運転をされないための工夫については、「車間距離をしっかりとる」が最も多くなりました。
調査の結果、「あおり運転をされた経験がある」と答えた人は53.5%となり、2018年の調査開始時の70.4%より減少しているものの、依然として半数以上を占める結果となりました。なお、悪質なあおり運転事件に関する報道をうけて、「あおり運転を受けないよう以前より意識して運転するようになりましたか」と聞いたところ、回答を得た400人のうち、80.1%が「あおり運転を受けないよう以前より意識して運転をするようになった」と答えています。
続けて、2020年6月末に施行されたあおり運転の厳罰化を盛り込んだ「改正道路交通法」により、「あおり運転が減少したと思いますか」という質問には、回答を得た400人のうち、「減少したと思う」と答えた人は51.6%、「減少したとは思わない」と答えた人は48.4%となりました。
また、「減少したとは思わない」と答えた194人に対して、その理由を複数回答で教えてもらったところ、「危険な運転をする人の心理や行動は変わらないと思うから」(73.2%)、「罰則の厳しさが十分ではないと思うから」(54.1%)などが上位に挙げられました。
次に、「遭遇したあおり運転」について複数回答で答えてもらったところ、回答を得た400人のうち、75.5%が「自身の自動車に激しく接近し、もっと速く走るように挑発してきた」と回答。次いで、「車体を接近させて、幅寄せされた」が21.5%となりました。
また、その際にとった「対処方法」としては、「道を譲った」(42.5%)や「他の道に逃げた」(13.5%)などが上位に挙げられた一方で、「何もしなかった」(36.0%)と答えた人も3割強みられました。
なお、回答を得た400人のうち、75.5%が「あおり運転をされたきっかけに思い当たることがない」と回答。一方、「思い当たることがある」と答えた98人に対して、「あおり運転をされたきっかけと考えられる運転行動」を複数回答で教えてもらったところ、「制限速度で走っていた」(23.5%)、「スピードが遅かった」(22.4%)、「追い越しをした」(16.3%)など、運転速度に関するものが上位に挙げられる結果となりました。
最後に、「あおり運転をされないための工夫」を複数回答で答えてもらったところ、回答を得た400人から上位に挙げられた回答は、「車間距離をしっかりとる」(51.3%)、「ドライブレコーダーを設置した」(33.5%)、「周囲をよく見て相手に譲る」(32.0%)となり、周りのドライバーを刺激しない運転を心がけるとともに、ドライブレコーダーを設置することであおり運転をされないよう対策をとる人が目立ちました。
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【出典】
▽チューリッヒ保険会社