60代の約6割が「定年後も働いている」と回答 「生活資金の不安」が悩みの上位に

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

「人生100年時代」といわれるなか、定年後に働いている人はどのくらいいるのでしょうか。定年退職した全国の60~69歳の男女1100人に調査をしたところ、約6割の人が「定年退職後も働いている」と回答しました。また、定年後も働いている人の雇用形態は「嘱託・契約社員」が最も多かったそうです。

株式会社カケハシ スカイソリューションズ(東京都新宿区)が、「定年後の仕事とお金に関するアンケート調査」と題して2023年2月~3月の期間にインターネットで実施した調査です。

調査の結果、66%の人が「定年退職後も働いている」と回答。これを60~64歳と65~69歳に分けてみると、「60~64歳」の78%が働いており、そのうち、51%の人が「再雇用(継続雇用制度)」で仕事を続けていることが分かりました。

また、「定年後も働いている」と回答した727人に対して、「雇用形態」を教えてもらったところ、「嘱託・契約社員」(44%)、「正社員」(27%)、「パート・アルバイト」(20%)という結果になっています。

これを60代前半(429人)と60代後半(298人)に分けてみると、どちらも「嘱託・契約社員」(60代前半49%・60代後半37%)が最多に。2番目に多かったのは、60代前半では「正社員」(29%)、60代後半では「パート・アルバイト」(29%)となっていました。

続いて、「現在の仕事は定年前と同じ職種ですか」と聞いたところ、「再雇用で定年前と同じ職種」(49.7%)、「再就職・起業で定年前と異なる職種」(19.9%)、「再雇用で定年前と異なる職種」(17.6%)という結果になり、継続雇用で65歳まで同職種で働き、65歳以降に新たな仕事に就く人が一定数いることがうかがえました。

また、「現在の仕事を選んだ理由」としては、「これまでの経験や知識を活かせるから」(66.0%)がダントツで最多となり、培ってきた経験や知識が定年退職後の仕事につながっていることがうかがえました。

さらに、「世帯の主な収入源」を教えてもらったところ、「自分の仕事の収入」(47%)、「年金(自分・配偶者とも)」(37%)、「配偶者・家族の仕事の収入」(10%)という結果になりったほか、60代前半の人の65%が「自分の仕事の収入」であったのに対し、60代後半の人では60%が「年金」と回答しており、65歳を機に生活費の主体が変化していることが分かりました。

最後に、「定年退職後の悩み」を複数回答可で聞いたところ、60代前半・後半いずれの人も「生活資金の不安」(60代前半212人・60代後半192人)が上位となったほか、60代前半では3位の「仕事にやりがいを感じられない」(60代前半49人・60代後半18人)が、60代後半では5位に順位を下げた一方で、「社会との結びつきが希薄になったと感じる」(47人)が3位になるなど、年代によって重視することが「仕事」から「社会」へと移行していることがうかがえました。

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