「ケニアの選手には教えないで」レジェンド瀬古利彦さん絶賛 ランニングメソッドが登場

脈 脈子 脈 脈子

 今年も残り1週間あまり。迫りくる2023年のお正月を前にちらほらと「箱根駅伝」の話題が聞こえはじめました。正式には「第99回東京箱根間往復大学駅伝競走」と、ものものしい名称で、ランナーたちが想いを託してバトンをつないでいく姿に感動の涙を禁じえない、寒い冬の熱い戦い。そんな駅伝、ひいてはランニング界を揺るがすかもしれないトレーニングメソッドが誕生したというので取材しました。

 「ランナーがより速く走るために」をコンセプトにした、その名も「SIXPAD RUNNING METHOD(以下、メソッド)」。これはEMS(Electrical Muscle Stimulation:筋電気刺激)の技術を使ったトレーニングブランド「SIXPAD」で知られる株式会社MTGと、日本ランニング協会マスターインストラクターで明治大学体育会競走部の総監督を務める園原健弘さんが共同開発したものです。

 メソッドのお披露目には園原さんとともに、マラソン界のレジェンドで日本陸上連盟の強化委員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダー瀬古利彦さんも登場。メソッドが描くランニング界の未来、そして年明けの「箱根駅伝2023」の見どころを語ってくれました。

ランナーに求められるのは

 近年、ランニングシューズとして厚底タイプが主流になっていることで、ランナーに求められる身体の使い方が変わってきているといいます。厚底シューズで蹴った地面から跳ね返ってきた力、地面反力を走りに活かすには、バネのように弾性のある身体でないと運動エネルギーを伝えきれません。そこで重要になるのが体幹。つまり、お腹や背中周り、お尻の筋肉がしっかりしていることで、地面反力を捉えたブレのない走りができるようになるという理論に基づいています。

 体幹の強化が十分でないと、怪我のリスクも高まる。シューズの性能が変わったにも関わらず、身体の使い方が対応できないために、身体の中心部を故障する人が増えていると園原さんは警鐘を鳴らします。特に長距離ランナーにとっては、正しいフォームを長時間キープすることが求められるため、体幹強化はことさら重要だと強調しました。

 より効率的に体幹を強化するために開発されたのが今回開発されたメソッド。「SIXPAD Powersuit Core Belt」を装着して走る「ハイブリッドランニング」をベースにしたトレーニング方法です。それだけでなく、ランナーの「もっと早く走りたい」「気持ちよく華麗に走りたい」という期待に応えるメソッドができたと、自信を覗かせます。

 現役時代に自己最高の2時間8分38秒を記録した瀬古さんは「わたしが現役のときにあったら私2時間切っていましたね」とリップサービスで会場を沸かせつつ「ケニアの選手には教えないで」と冗談を言う場面も。

箱根駅伝ランナーもメソッド実践中

 このメソッド、実は「箱根駅伝」の常連校であり、園原さん率いる明治大学体育会競走部がすでに導入しています。練習にハイブリッドランニングを取り入れ、体幹の強化に励んでいる明大ランナー。コンセプトのとおり「より早く走る」ことができるのかも、今回の見どころの1つになりそうです。

 勝負の見通しについて聞かれた早稲田大OBでもある瀬古さんは「明治大学、あんたの責任でしょ?頑張れよ!」と園原総監督を激励。出雲駅伝、全日本大学駅伝の2冠を達成し、優勝候補の筆頭に挙げられる駒沢大学について「2区の田澤(廉)はたぶん区間新記録を出すでしょ。そうなっちゃうとパーッと逃げちゃう。そこはなんとか駒沢の独走を許さない」ことが鍵になると分析していました。

 そんな中、アスリートはもちろん、アマチュアランナーにもぜひ使ってほしいと話した開発陣。もちろん、連覇を狙う青山学院大も黙っていないでしょうし、他の大学も優勝を虎視たんたんと狙っています。メソッドの効果が気になる方は、新春の「箱根駅伝」を見れば分かる、かもしれません。

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「SIXPAD RUNNING METHOD」

▼スペシャルサイト
https://www.mtgec.jp/wellness/sixpad/special/running_method/

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