落語界のプリンセスの呼び声が高い、蝶花楼桃花(41歳)さん。2022年9月には、大人気長寿番組「笑点」の大喜利に、史上初の「女性」回答者として出演を果たして話題となりました。落語界において、女性の人数はまだまだ少なく、“男性社会”が色濃く残ります。その中で活躍することにプレッシャーはないのでしょうか。思いをうかがいました。
蝶花楼桃花さんは2006年に春風亭小朝師匠に入門。「ぽっぽ」から二つ目に昇進した際に「ぴっかり☆」と改名。その後も高座の腕を上げ、2022年3月に真打に昇進。あわせて「蝶花楼」という歴史ある亭号の襲名しました。
一昔前は「色物」扱いだったけど
現在、落語家の人数は東西合わせて約1000人。戦後間もないころは100人を切っていましたが、その後80年ほどで10倍近く増えました。しかし、女性落語家の人数は現在55人。多いとはいえない人数でしょう。
また歴史も浅く、現在活躍する女性落語家で最もキャリアが長いのは、1974(昭和49)年入門の方。女性落語家が定着してまだ50年も経っていないのです。珍しい存在のため、2010年ごろまで女性落語家を「色物」として見る方も少なくありませんでした。
そんな中、大人気長寿テレビ番組「笑点」に女性落語家初の回答者出演をされた蝶花楼桃花さん。放映後はその「美しさ」と「機転の良さ」にSNSは大賑わいを見せます。
しかし、当のご本人は気負わず出演されたよう。
「女性初だと収録直前に聞かされてビックリしました。いざ本番になると、横のチームワークがすごくて、緊張していないフリをするのに精一杯だったんですよ」
座っただけで成立するお婆ちゃん落語家に
女性落語家の歴史は浅く、ベテランと呼ばれる方の人数は本当にわずかです。ロールモデルが少ない中、桃花さんはこう語ります。
「お婆ちゃん落語家がいない現在、女性落語家がどうなるかは未知数です。でも、いずれ自分がお婆ちゃん落語家になった時は、先日亡くなられた三遊亭金翁師匠のように、出てきて座布団に座っただけで成立するようになりたいです」
浅草演芸ホールで今年7月に開催された自身初の主任興業では、小朝師匠の得意ネタで体力が必要な大ネタ『浮かれの屑より』を高座にかけるなど、「女性」という枠に捉われず活動をする桃花さん。目標とする落語家も所属する落語協会の長老の名前を出されました。
男性の芸だといわれた落語を演じる中、「女性」ということは足枷にならないのでしょうか?
「女性」は私の個性のひとつ
女性であることや、その「美貌」で注目を集めることには、どのように感じているのでしょうか。
「女性であることを意識したことはあまりないんです。女性であることは私が持っている個性のひとつですから。様々な切り口で”蝶花楼桃花”という芸人を知っていただければ嬉しいです」
凛と背筋を伸ばしそう言う姿はとても美しく、10年後も20年後も期待させてくれる力強さも魅せてくれました。
お婆ちゃん落語家になった時、現在のご自身をどう振り返るのでしょうか。それも今からとても楽しみです。
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【蝶花楼桃花さん】
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蝶花楼桃花 真打披露公演
日時:令和4年12月19日(月)19時開演、18時30分開場
出演:蝶花楼桃花、春風亭一之輔、春風亭柳枝、春風亭一花、ロケット団
会場:ABCホール
料金:4000円(全席指定)
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