健康診断を毎年受けている人は多いと思いますが、引っかからなければいいなあと毎回ドキドキしてしまいますよね。20歳以上の男女2106人に健康診断の結果と気になる項目について聞いたところ、中性脂肪やコレステロールなどの脂質系で指摘を受けた人が最も多く、自覚症状として「疲れやすい・疲労がたまっている」と感じている人が半数近くいたことも分かったそうです。
医薬品等に関する臨床試験業務やシステム開発、情報提供サービスを手がける株式会社HiBeeMが2022年9月~10月に実施した調査です。
最初に、健康診断の結果で指摘を受けたことがあるかどうかについて聞いたところ、1171人が「指摘を受けたことがある」と答えました。
「指摘を受けたことがある」と回答した中で、最も多かった項目は「脂質系(中性脂肪、HDL‐コレステロール、LDL‐コレステロール)」となりました。2番目に多かった項目は「血圧」となり、以下、「BMI・腹囲」、「肝機能(AST、ALT、γ-GTP)」、「糖代謝(血糖値、HbA1c)」などと続きました。
これを各性別・年代別でみると、30代・40代の男性では「脂質系」と「肝機能」が、30代の女性では「脂質系」と「BMI・腹囲」、40代の女性では「脂質系」と「血球系」の項目で指摘される人が多くなりました。また、50代の男性では「脂質系」と「BMI・腹囲」、60代の男性では「血圧」と「脂質系」の項目が上位になり、50代・60代の女性では「脂質系」と「血圧」の項目が上位だったことが分かったそうです。
「脂質系」が上位だった理由として、調査会社は「日常的に過食、多量飲酒、運動不足、高カロリーの食事など生活習慣が乱れてしまっている方が原因で高くなっていると考えられます」と説明。また30~40代の男性の中で「肝機能」が上位にきたことについては「アルコール摂取の機会が多い世代のため、肝機能値がこの世代で上がってきたと考えられます」、50代以上に「血圧」の項目で増えていることについては「加齢に伴い、血管の弾力性の低下などにより収縮期血圧があがることがわかっています。そのため50代以上になると、「血圧」が上位にあがってきています」と述べています。
次に、日常的に感じる自覚症状・体質についてあるかどうか聞いたところ、1830人(約86%)の人が自覚症状ありと答えました。
自覚症状がある人の中で、最も多かった項目は「疲れやすい・疲労がたまっている」で、半数近くの人が感じているそうです。次に多かったのが「ぽっこりお腹」となり、以下、「ストレスがたまっている・たまりやすい」、「腰痛」、「肌の乾燥・潤いがない」、「むくみ」、「下半身太り」などと続きました。
これを各性別・年代別でみると、20代~40代では「疲れやすい・疲労がたまっている」、「睡眠の質が悪い」、「ストレスがたまっている・たまりやすい」という回答が多くなりましたが、30代の女性では「肩こり」が1位に、40代の女性では「肩こり」と「肌のしみ」が2位と3位だったそうです。
また、50代の男性では「疲れやすい・疲労がたまっている」、「睡眠の質が悪い」、「薄毛/ぽっこりお腹」という項目、60代の男性では「腰痛」、「睡眠の質が悪い」、「疲れやすい・疲労がたまっている」という項目が上位だったのに対し、50代の女性では「肩こり」、「ぽっこりお腹」、「肌のしみ」という項目、60代の女性では「ぽっこりお腹」、「肩こり」、「肌のしみ/眼精疲労」が上位になりました。
調査会社は「女性では『肩こり』への不調を意識される回答が多かったのが特徴です」といい、「女性ホルモンや男性に比べ筋肉量が少ないことが原因のため、上位にきていると推測されます」と述べています。