感動!変身する「ペンギン」や「ももたろう」のぬいぐるみ 驚きの構造を発案した作家に話を聞いた

はやかわ かな はやかわ かな

「#多分私しかやってない」というタグがTwitterで話題になった際、ぬいぐるみデザイナー、せこなお(@sekonao)さんが投稿した動画が注目されました。海外からも絶賛の声が殺到したその動画に映っていたのは、卵→ヒナ→成鳥と、3段階に変化するリアルで可愛い「オウサマペンギン」のぬいぐるみ!

「育つぬいぐるみとな」「成長変形すげー!」「×多分私しかやってない ○多分私しか出来ない」と、国内外から感動のリプライが殺到した「オウサマペンギン3変化ぬいぐるみ」について、変化する構造を発案、パターン作成を担当したぬいぐるみデザイナー、せこなおさんにお話を聞きました。

「孵化、成長という物語」「三段階はすごい!」

「ギミックが面白いし、孵化、成長というストーリーに乗せたのも素敵!」「す、すごい!三段階はすごい!三段階はすごいよ!」と、その変化する構造に驚きの声が寄せられた「オウサマペンギン3変化ぬいぐるみ」は、大阪にある世界最大級の水族館「海遊館」と通販会社「フェリシモ」の共同開発で誕生しました。ぬいぐるみデザイナー、せこなおさんはこのぬいぐるみの変化する構造を発案、パターン作成を担当。商品は「海遊館」のオフィシャルショップとフェリシモWEBサイトで販売されています。

せこさんは今回の「オウサマペンギン3変化ぬいぐるみ」の動画に続けて、物語の通りに5変化する「ももたろう」のぬいぐるみの動画も投稿しました。こちらはせこなおさんのオリジナル作品です。

大人気の「ヤンキーおにぎりのシマエナガちゃん」の生産用パターンの製作なども手がけるぬいぐるみデザイナー、せこなおさんに、「変化するぬいぐるみ」についてお話を伺いました。

■フェリシモ公式「オウサマペンギン3変化ぬいぐるみ」誕生のエピソード

「可愛い」と喜んでもらえるのが何より嬉しい

ーー「オウサマペンギン3変化ぬいぐるみ」の構造とパターン制作をご担当されたのはどんなきっかけだったのですか?

「もともとの構造自体は、個人的に『キャトルミューティレーション』をモチーフにした作品で作っていました。それをフェリシモさんの企画部の方がご覧になっていて、同じ構造を使って『海遊館』さん監修のリアルなペンギンを作りたい、というお話を頂き、構造だけでなく、ペンギンのぬいぐるみの型紙も作らせて頂きました」

ーー制作の際はどういった点に工夫を?

「卵のサイズは実物大で、というリクエストでしたので、卵のレプリカをお借りしたり、ペンギンの耳の穴をつけたりと、オウサマペンギンの特徴を細部まで再現するという、楽しい制作でした。商品にする上で、誰でもスムーズにひっくり返せるよう、工場とやりとりしながら、ボリュームや仕様の調整を何度も繰り返し、とてもクオリティの高い商品に仕上げて頂きました。みなさんに可愛いと喜んで頂けるのが何より嬉しいですね」

もう一段階変形できたら…

ーー「変化する構造パターン」を発案されたきっかけは…?

「ひっくり返すと変形する、いわゆる普通のリバーシブルぬいぐるみを作っていたのですが、その制作の際に、実際にパターンをひきながら、もう一段階変形できたらおもしろいな…と、頭の中でこねくりまわしているうちに構造を思いつきました」

ーー物語の通りに5変化する「ももたろう」の構造も見事でした。

「理屈上はできるはずと考えた、3段階よりも多い変形を実際に試してみたくて作りました。5段階に変形させる必然性として、絵本のようにストーリーをたどれて、なおかつ誰でも知っているお話……ということで、桃が割れて桃太郎が出てくる様子が変化するぬいぐるみにぴったりだと思い、試作しました。鬼を倒した後のオチは宝物にしたのですが、それだけだとインパクトが弱いかなと、さらに中から小判を引き出して、『めでたし』の旗が出るようにしています。なので、実際は5回より少し多く変形しているので、5.5変化なんですよね」

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