小倉駅「おこわ無法松べんとう」930円

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柴田 直記 柴田 直記

 小倉といえば無法松こと人力車の車夫である富島松五郎が思い浮かぶ。その松五郎が腰につけた弁当を紹介する形でお品書きが読んで楽しくつづってある。それを見ながら中身を想像してふたを取ると、モミジを模した花麩や栗などが秋を感じさせてくれて見た目もホッコリさせてくれる。おこわにはおこげがあって、おいしさを倍加させているし、おかずもミートボールや焼き鳥など、鶏肉が素材の料理もしっかり入って九州らしさ満点。海の幸はイカとサワラ。山の幸は椎茸、キャラブキなど色とりどりのおこわに合う、おかずが所狭しと並んでいる。

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 おこわにはギンナン、キクラゲに加え多めのおこげが交じっている。米だけで2種類の味が楽しめ、モチモチ感がたまらない山菜風仕上げだ。それだけでも腹持ちの良いおこわの上に小ぶりの椎茸が2枚並ぶ。7月下旬の小倉祇園祭にちなんで太鼓を模したナルトと、バチはサクサク感が半端ない白ゴマのかかったゴボウがきっちり2本そろっている。

 サワラの西京焼きは香ばしさの中に甘みがあり、おこわが進む。

 焼き鳥はもも肉を使ってあり、焦げ目もしっかりついて、とても軟らかい。

 鶏のミートボールは何個でも食べられそうだし、キャラブキは箸休めにとどまらない濃いめの味付けとなっている。

 栗の甘露煮はギンナンに合わせたのか大きくはないが、しっかりと甘さを主張してくるので、デザート感覚に最後まで取っておきたい一品だ。

 930円。鹿児島本線・小倉駅「北九州駅弁当(株)」TEL093・533・0111

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