タイトルに遊び心があって、名付け親はとても愉快な方なんだろうなと想像させられる駅弁。メインを張る椎茸の形に合わせ、隙間なくきっちり埋めるためか円形のワッパ容器を使用。何回も食べているが、ふたを取るたびに椎茸の圧倒的な大きさと肉厚に驚かされる。半分以上の面積を椎茸が占め十分堪能できる量だ。パッケージにはジャンボ115号椎茸と記されていて、鳥取で誕生した「食物繊維、ビタミン、ミネラルなどを豊富に含んだ低カロリー食品」と説明があり、ヘルシーなことこの上ない弁当に仕上がっている。
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椎茸は厚さ2センチほどのものを含めて6枚も入っている。薄い醤油ベースのだしで煮込んであり、味がよく染みていて、それだけで十分おいしく、最初に全部食べ終えてしまいそうだ。黒い粒の混じるサンショウ炊き込みご飯は風味がよく、椎茸と一緒に食べても相性抜群。薄く敷かれた錦糸卵がもう一つの味を追加している。
おかずの鶏肉醤油煮、カツオ節のまぶしてあるタケノコ土佐煮はご飯によく合う。ニンジン醤油煮は唯一の赤い食材で、モミジ形にカットされている。
箸休めのキュウリ酢漬けはシャキシャキと歯応えを楽しめ、バランはモミジ形で緑色を演出している。
全体的に醤油味で統一されていて、間違いのない和風仕立てのおいしさだ。
1400円。山陰本線・鳥取駅「㈱アベ鳥取堂」☎0857261311。東京、大阪、京都駅でも買えます。