博多名物の辛子明太子(めんたいこ)を約50年前から売り出している老舗と提携し、それがメインとしてたっぷり入った駅弁があると聞いた。その名も「辛子明太子弁当」で、シンプルだけど分かりやすく、博多駅では売れ筋上位の一品らしく、午後に買いに行ったら無念の完売。それならばと、諦めずに翌日に取り置き予約して何とかありつけた。苦労して手に入れた弁当の味は格別で、三種の神器も2種類入り、万人受けする好感の持てるいい味に、人気の高さがうかがえた。
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丸ごと1本を半分に切った、博多名物の辛子明太子が、容器の中心にドーンと鎮座。その周りに筑前煮や卵焼き、サワラの西京焼きに黒豚の味噌焼きが並び、まるで動物園のように思うのは私だけか。
食べてみると、明太子はピリッとした辛さも手伝って、ご飯が進む進む。
明太子だけにとどまらず、色とりどりのおかずが入り、幕の内弁当のようでうれしい。高菜の油焼きも、箸休めにちょうどいい味だ。
1030円。鹿児島本線・博多駅「北九州駅弁当(株)」TEL093・531・0036。小倉駅でも販売。