正規雇用と非正規雇用の社員では、収入面でどれくらいの差があるのでしょうか。全国の15歳以上の男女1万4000人(男性:6750人・女性:7250人)に聞いたところ、男性では「334万円」の差があることがわかりました。また男女別で金額をみると、正規雇用で「約200万円」、非正規雇用では「約70万円」ほど男性の方が多い結果となったそうです。
株式会社マイナビが全国の15歳以上・1万4000人を対象に2022年4月に実施した調査で、「マイナビ ライフキャリア実態調査2022年版(働き方・キャリア編)」としてこのほど公表されました。
2022年3月時点での「正規雇用あるいは非正規雇用の就業者の主な仕事での収入」を見ると、正規雇用で男性平均「560.7万円」、女性平均「364.0万円」、非正規雇用で「男性平均226.7万円」、「女性平均152.9万円」と、女性よりも男性の収入が多く、収入差は、正規雇用で「約200万円」、非正規雇用では「約70万円」と大きく差が開く結果となりました。
また、正規雇用の男性と非正規雇用の男性とでは「334万円」、女性では「211.1万円」の差があり、こちらも大きく差が開いていたといいます。
さらに、「企業規模別」で見ても、すべてにおいて女性が低く、従業員数100人以下で「156.3万円」、101~300人で「137.5万円」、301人以上で「220.7万円」の差となり、301人以上の企業で賃金差が最も大きかったそうです。
2022年4月の女性活躍推進法改正により、従業員数101~300人以内の企業にも男女の賃金差の公表が義務付けられることになったものの、正規・非正規雇用関わらず男女の賃金格差は大きいことがわかったといいます。
次に、「副業・兼業の実施率」を聞いたところ、「実施している」は25.3%となり前年の18.1%よりも大きく増加。これを職種別で見ると、「サービス職」(24.9%)、「事務従事者」(10.7%)の順で高く、「事務従事者」(7.7%→10.7%)、「記者、編集者、美術家、デザイナー」(4.5%→8.6%)、「IT関連技術者」(2.3%→5.3%)では昨年よりも3%以上伸びたそうです。
また、「副業・兼業を行なった理由」については、全体では「生計維持のため」(41.2%)、「生計維持以外の貯蓄や自由に使えるお金を確保するため」(37.4%)、「時間にゆとりがあるため」(22.2%)と続きました。一方で「記者、編集者、美術家、デザイナー」「IT関連技術者」などの専門職では、「新たな知識や経験を得るため」といった回答が多く、副業・兼業にあたりスキルアップ面を重視していることがわかったそうです。