東京・池袋の「エンタメ横丁」が画期的な技術を使って新アイドルグループを売り出す。グループ名を決めず、20日からオーディションを開始。結成されたアイドルグループの命名権付きNFTを販売する。プロデュースしたのはアイドルグループ、元NEWSの草野博紀さんで、発売窓口は「M.ANDLOL株式会社」(大阪市)が開発したドリサポNFT。名付けたグループに人気が出た場合、自身の権利を転売することも可能だそうだ。一体、どういうこと?
今回、新アイドルグループを募集する「エンタメ横丁」は昨年12月8日、東京・池袋のヤマダデンキLABI1 LIFE SELECT 7階フロアにオープンした。
なぜ、この場所が選ばれたのかというと、池袋といえば「東の秋葉原」「西の池袋」と言われるほど東京の2大オタクの聖地となっているからだ。しかも、ヤマダデンキの肝いりプロジェクトとあって、相当な力の入れよう。広報担当者は「すべてのエンタメがここにある、を掲げ、基本365日営業し、営業時間内は何らかのイベント開催を目指しています」と言う。
実際、足を運んでみると場所は飲食店街の一角。7階でエレベーターを降りると、ブロードウェイ風の看板ロゴが目に留まり、そのまま自然と入り口へと導いてくれる。
施設は左手にライブハウススタジオや配信スタジオ、フォトブースを備え、右手には6店舗のフードコートが広がっていた。担当者によると「次世代未来型エンターテインメントスタジオスペースとなっている」とのことで早くもオタクの街、池袋の情報発信スポットとして注目されている。
そんな「エンタメ横丁」が今回、試みるアイドル発掘法がこれまたユニークだ。募集からオーディションに至るまでアイドルグループの名前は決まっておらず、その段階で命名権付きNFTを発売。それを購入した人だけがグループの名付け親になれる仕掛けにした。
担当者によると、実はこれまでにもアイドルの名前を付けられる企画はあったそうだが、自分が名付け親であることを証明するのは難しかったという。しかし、時代は移り、ブロックチェーン(BC)の新技術NFTを使うことによって証明できるようになった。これら一連の仕組みは日本初とのこと。この20日からオーディションがスタートし、デビューすることになっている。
オーディションの様子は下記で確認できる。
▼App Store Uplive(アップライブ)-ライブ動画視聴&配信
▼Google play Uplive(アップライブ)-ライブ動画視聴&配信
▼Uplive(アップライブ)の使い方を徹底解説
この命名権付きNFTの販売を担うのが大阪市にある「M.ANDLOL株式会社」が自社で開発し、運営する「ドリサポNFT」。
こちらの担当者に聞くと「これはアイドルやエンタメに特化した新しいNFTマーケットプレイスです。転売機能やクリエイターとのコラボ企画などエンタメならではの企画が予定されていて、業界で新たなプラットフォームとして期待されています」とのことだった。
「NFT」とは非代替性トークン(non-fungible token)の略称で、ブロックチェーンを活用してデジタルデータに唯一無二の価値を持たせるための新技術。これにより、所有権が記録できるようになったという。
「これまでデジタルアートや音楽などのデジタル資産は、簡単に複製や改ざんをすることができました。しかし、ブロックチェーン技術によりNFTが登場したことで個々のデータに識別可能なコードを付与し、唯一無二のものとして証明できるようになった。これにより、デジタル資産に価値が生まれるようになったのです」
つまり、NFTにより、名付け親が誰なのかが分かり、その権利が守られるというわけだ。海外では新たな資産として一足早くNFTがブームとなり、多くの作品が高額で売買されているそう。その中には有名ミュージシャンの曲名命名権などもあり、NFT市場は今後、日本で急拡大するかもしれない。
これら全体を指揮しているのがアイドルグループ、元NEWSの草野博紀さんというのも注目を集めている点のひとつ。このようなアイドルグループの命名権に関し、過去には地下アイドルが30万2500円でヤフオク!で落札されたことがあるが、今回は注目度も高く、関係者も「どんな値が付くのか想像が付かない」と話している。
◇草野さんからの応募者へメッセージ
「わたしは夢を追いかける人が好きです。歌が好きダンスが好き、いろんな表現することが好きなみなさんをサポートしたいと思いこのプロジェクトに参加させていただきました。
自信なんていりません。ただ純粋に叶えたい夢がある人はどなたでもぜひ参加してください。これまでに見たことない景色を一緒に見ましょう。みなさまのご応募お待ちしております」