公衆電話の使い方を知っていますか? 携帯電話の普及で公衆電話の台数は激減しており、使い方を知らない子どもも増えているようです。ただ、大きな災害時には公衆電話の方がつながりやすいなど重要性も指摘されています。いざという時に備え、公衆電話の役割を見直してみませんか。
NTT西日本と東日本によると、公衆電話は全国に約14万6千台。ここ20年で60万台近く減り、設置基準の緩和でさらに削減される予定です。
一方で、公衆電話は災害時や緊急時には大切な通信手段となります。携帯電話や一般電話よりつながりやすく、停電時も影響を受けにくい。実際、東日本大震災の発生日に、首都圏では公衆電話の利用が前日の約15倍に増えました。災害発生時には無料化になることもあります。
小学校などで防災や防犯の観点から公衆電話の使い方を教えている「日本公衆電話会」の東京統括支部の調査(2017年)によると、公衆電話を使ったことがあると答えた小学生はわずか17.4%。同会関西統括支部の北田宣明事務局長は「近年は受話器をどう持てばいいか分からない子どもも多い」と話します。同会は、安否情報をやりとりできる災害用伝言ダイヤル「171」の操作についても伝えています。
公衆電話の使い方については、NTT西やNTT東のホームページに掲載されています。以下、操作手順です。
【使い方】
(1)最初に受話器を取る
(2)お金(10円玉か100円玉)か、テレホンカードを入れる
(3)ダイヤルする
【緊急通報の場合】
(1)受話器を取る
(2)お金やテレホンカードを入れずに、緊急通報番号(110=警察、118=海上保安庁、119=消防・救急)をダイヤルする
※赤い緊急通報ボタンがある公衆電話は、ボタンを押してからダイヤルする
NTT東のホームページには、公衆電話に関する子ども向けページがあります。クイズ形式で豆知識も学べ、「公衆電話にコインは何枚まで入れられる?」「公衆電話から携帯に掛けると何と表示される?」といったなかなかの難問もあります。
また、NTT西や東のホームページでは公衆電話の場所の検索も可能。非常時に備え、身近な場所でどこに設置されているか確認をお勧めします。自宅の電話番号や家族の携帯番号を事前にメモしておくことも大切です。