あけましておめでとうございます!ああ、実は大変なんです!知り合いにメールで新年の挨拶を送りたいのですけど、スマホをどこかに忘れてしまったんです! …あらあら。それは困りましたね。でも、大丈夫。公衆電話からメールを送る裏技があるんです。ちょっと送信先が限られていたり、入力に手間取ったりするけど…。といいますか、そもそも今どき公衆電話を探すのも一苦労ですけど…。
Twitterで一時期話題になっていたこの裏技とは、公衆電話からSMSと呼ばれる「ショートメッセージサービス」が使えるというものです。SMSでは携帯電話の番号を宛先としてメッセージを送ることができます。NTTドコモの「SMSセンター」に電話をかけ、音声ガイダンスに従って入力すると、ドコモの携帯電話を使っている人向け限定にはなりますが、メッセージを送ることができるといいます。
ああ、ちょうど連絡を取りたい知り合いが使っているのはドコモの端末でした。どうにか公衆電話も見つかったので、レッツトライ!
ドコモのSMSセンターの番号は090-310-1655だそうですよ。さあ、お金を入れて、電話をかけて…。あれ?公衆電話には数字のボタンしかないのに、メッセージはどうやって送ればいいのでしょう…。
あわててドコモのホームページを開くと、メッセージ部分は「ポケベル打ち」をする必要があることが分かりました。2桁の数字で1文字を表現する方法で、あかさたな…の行をあらわす番号と、あいうえおの母音をあらわす番号を組み合わせています。「アケマシテオメデトウ」をベル打ちすると…「11 24 71 32 44 15 74 44 04 45 13」となるようです。
実際の送信時には、フリーメッセージの入力開始を伝える「*2 *2」を最初に入力、最後に「# #」を押すようです。ううっ、あまりにたくさんの数字を入力するのに、間違えそうでどきどきしましたが…じゃ~ん!こんな感じでうまく届きました。送信者名は「PublicPhone」となるようです。
なお、定型文を入力する方法も用意されているので、手早く打ちたい方にはそちらもおすすめです。
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しかし、なぜこのようなサービスがあるのでしょう。ドコモの担当者に聞きました。
―こんなサービスがあるなんて、実は初めて知りました。
「積極的にお客様にご案内しているサービスでもありませんし、広く認知はされていないと思います」
―えっ、そうなんですか? どれくらいの方が利用されているのでしょうか。
「利用者数などは調べていないので不明です。実はサービスが始まった時期もよく分かりません。おそらくSMSのサービスが開始された時期にあわせて始まったのだと思いますが…」
―どのような経緯で始まったサービスなのでしょうか。
「SMSのサービスが始まったころは、メッセージはドコモからドコモへ…といったように、同一の携帯電話会社の端末にしか送信できませんでした。そこで、他社の携帯電話を利用されている方が、ドコモの携帯電話にメッセージを送れるようにするために、このような仕組みを用意したのではないかと思われます。今ではSMSは他社ともやりとりできますが、昔つくった仕組みがそのまま残っている状態です」
―あ、ということは公衆電話に限らず、普通の固定電話や携帯からでも、この番号に電話をかければドコモの携帯にSMSの発信ができてしまうんですね。
「送信にかかる金額は、センターにつながる通話料となります。どんな電話からかけられているかによって異なりますね」
―ちなみに、送れる文字数の制限などはありますか。
「全角半角区別なく、50文字までです」
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NTTドコモ・SMSの操作・設定方法(ページ中に公衆電話などからSMSを発信する方法が記載せています)
https://www.nttdocomo.co.jp/service/sms/usage/
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ネットでの情報では、過去において同様のサービスはau、ソフトバンクといったほかの携帯電話会社でも行われていたそうですが、現在は提供されていないようです。