携帯やスマホ、つながらない恐怖といったら…公衆電話“削減方針”でも、身近な設置場所は確認しよう

ハイヒール・リンゴのつぶやき

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 昔はあんなに見かけた緑の公衆電話、最近はめっきり見なくなったと思っていたら…先日、「公衆電話の設置数削減へ」という記事を目にしました。

 それで思い出したのが、以前、和歌山県の「湯の峰温泉郷」に出掛けたときのこと。奈良方面から国道を走っていると途中で土砂崩れのため通行止めになっていて、林道を迂回するよう言われたのですが…これが、地元の人でも「使ったことがない」という程の、ものすごい山の中の曲がりくねった細い道。グーグルマップも使えず、GPS機能もすっと「検索中」のまま。挙げ句の果てに電波も届かなくなり、日も陰り始め…そんな時、目の前に1台の公衆電話が!「公衆電話があるなら大丈夫なはず」と、とてもホッとしたのを覚えています。

 一方で、携帯電話やスマホの普及で公衆電話の利用はどんどん低下し、利用回数も20年前の50分の1にまで減っているそう。ある調査によれば、小学生の85%は公衆電話の使い方を知らないそうですし、電話をかけるためにダイヤルを回すという動作の意味が理解できないんだとか。設置には1台約30万円、電話ボックスだと1台約80万円かかると言いますし、ランニングコストもかかるから、数が減るのはやむを得ないのかもしれません。

 一方、今や携帯(スマホ)は、海外で盗難被害に遭っても「パスポートと携帯電話さえあれば何とかなる」というぐらい、なくてはならないものになりました。昔は友達の電話番号を何個覚えているか、なんてことを自慢し合ったものですが、私も先日スマホが壊れた時にマネージャーの電話番号すら覚えていなくて、ほとほと困り果てました。

 ですが、山の奥の林道でなくても、例えば一昨年の天神祭の京橋~天神橋は、待ち合わせる人たちが皆電話をするから電波が錯綜し、非常に繋がりにくい状態となりました。これが災害なら尚更。私は、家の固定電話も電話線からの微弱電流で停電してもかけられるように設定していますが、それすらも止まらないとは限りません。そうなると公衆電話は、あるだけで安心な、なくてはならない存在です。

 公衆電話は現在、都市部ではおおむね500m四方に1台、それ以外ではおおむね1㎞四方に1台設置されているそう。私も先日、家の周りの公衆電話がどこにあるか調べてみました。NTTのホームページには、屋内か屋外かを含めた公衆電話の設置場所、車いす利用者でも使えるかどうか-などの情報も書かれています。普段はつい見逃してしまっていましたが、気を付けて見ると、ちゃんとあるんですよね。

 今はコロナの話題ばかりですが、災害はいつ起きるか分かりません。避難所周辺の公衆電話は残す方針だそうですが、たかが公衆電話、されど公衆電話。きっとみんな一度は携帯がつながらなかったり、なかったりして困った経験をされているはずですが、人間、そういう事もすぐ忘れてしまうもの。これを機に公衆電話の使い方を子どもに教えたり、お散歩がてら近くの公衆電話の場所を確認したりしておきたいですね。

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